ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

旅に行きたい..

f:id:ootataki02:20201013071440j:plain

やっと「暑さ」の記憶が過去になりそうな今日この頃。
吹く風が「気持ち良い」と感じる季節になると、「旅心」ってやつが頭の中を駆け回り出して落ち着かない。

今年はゴルフに行く回数も旅に行く回数も極端に少ない...というより、ゴルフはたったの1回だし、旅に至ってはまだゼロ回!
ちょっと車で遠出をし始めたのだってごく最近の話だし、車中泊なんてのもこの前の初ゴルフの時が今年最初だ。
もちろん原因は世間を騒がし続けているあの武漢肺炎のせいだし、それに加えてタイミング悪く体を壊してしまったうちの奥さんをそれから守る為だから、じっと我慢を続けていられるんだけど。

旅を思うと、いつも行きたいと思うのは海の近くか山の中...行きやすい千葉の海とか、日光・軽井沢・清里なんかの高原地帯、あるいは温泉を求めて草津とか那須・東北地方とか...なんだけど、最近頭に浮かぶのは去年見かけた会津西街道の黄金の海。
まだ紅葉には早すぎたボナリ高原GCの帰り道、高速での単調な運転を嫌って下道の会津西街道から湯西川・川治・鬼怒川温泉への道を楽しんだ。
その途中の山間の田んぼの広がる風景は、まさに刈り取る直前の稲が明るい陽の光の下に金色に輝いて、どこまでも続く黄金の海となっていた。
そのあまりの美しさに田んぼの間に車を停めて、しばらく黄金の海を渡って来る風に見入っていた。
その道を走るバイクのライダー達も、それぞれバイクを停めて写真を撮ったり風に身を任せたりしている。
稲が実り、稲刈りをするまでのほんの一瞬の時間だけ見せる「豊穣の風景」なんだろうけれど...日本の国土の美しさなんてものをしみじみ感じさせる忘れられない景色の美しさだった。

...そんな思いが、経験が、やっぱり最近足りないな。
自粛して自宅待機の我慢の時間はわかるけど、人は旅もしなくちゃいけないんじゃないか?
何年生きたって、十分に歳をとったって、通り過ぎる日々にほんの少しでも「新しい体験」をしなくっちゃ、生きてる意味なんてないんじゃないか?
「旅」は、目的地に着くことが大事なんじゃなくて、その「過程」に魅力があるし意味がある。
通り過ぎる風景はたいてい初体験だし、出会うのは殆ど知らない事ばかり...ジジーになってもババーになっても、旅先で出会うことのほとんどは少年少女と変わらない。
多少若い時代より金を持っているだけ、食ったり飲んだり体験できることが多いかもしれないが...俺達みたいな貧乏ジジーやババーだって、妙にわかったふりしてないで(どうせホントはわかってないんだから)、恥かきついでに感動は素直に認めりゃいい。
六十や七十で分かったつもりの真実なんて、どうせ間違いだらけなんだしさ(笑)。

てな訳で...ああ、旅がしてえ!
旅の過程で感動してえ!

そうしないともういい加減、心にカビが生えてくる。
目玉が曇って見えなくなるし、頭も体も錆びついて動かなくなる。

ただ、流行り病には十分注意して。
油断は絶対禁物だ。