ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

「デマ」に気をつけて

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本当に、今は何が「本当」なのか判断するのが難しい。
ネットに流れている情報は当然玉石混交なのだが、テレビや新聞他の情報もあまりにも一方的で判断の材料になりにくい。

例えば、今回の「国が全所帯にマスクを2枚配布する」というニュースだ。
誰が聞いても、最初は「え?エイプリルフールの冗談?」と思うだろう。
俺も初めはそう思った。
それまでに色々なところから噂が流れていて、この自粛騒ぎの中でそれによって損害を被る業種の人たちに国が援助の手を差し伸べる...具体的に言うと、それなりの額の「現金を給付する」なんて情報をみんな聞いていた。
で、「いくら貰えるのか?」、「自分にもくれるのか?」なんてことにみんなの注意が向いた時に、たったの「マスク2枚」の発表だ。
当然誰だって「え? たったのマスク2枚?」「散々騒いで200円のマスク2枚だけ?」なんて感じるだろう。
おまけにツイッターでは、世界中の「どこの国が現金をいくら給付した」なんて数字が具体的に書かれているものを、「マスク2枚」の日本と比較して非難して多数の人が発信している。
それに対して、多くのそれなりの知性や立派な考え方を持っていそうな人々までが共感して、怒り・嘲笑し・抗議の声を上げている。

それらを見ているうちに、俺の足りない頭にも違和感がいっぱい湧いてくる...「本当にそうなのか?」。
だって、日本のそうした対策を考え実行する人達は、それが政治家であれ官僚であれ、俺よりずっと優秀な頭脳を持っている人間なのではないか?
それが、思わず吹き出してしまうような対策「だけ」を、日本のコロナ対策として発表するなんてことがあるのか?
調べてみると、なんの事はない...「マスク2枚」だけを強調してニュースにしているのは、テレビや新聞のマスコミなのだ。

それなのに多くの立派な知識人と言われる方々は、そのマスコミの取り上げたマスクニュースだけを見て、脊髄反射でバカにして過激な嘲笑・反対意見を書いている。

...こうした流れに流されちゃいけない、馬鹿も馬鹿なりに一歩下がって考えなくちゃ。
俺は右でも左でも決まった思想にハマりたくはないから、政府の対策発表を具体的にここには書かない...調べればすぐに分かることだから。
政府はそれなりにちゃんとやっているのだ。
俺は不満は一杯あるし、全面賛成ではないけれど、日本の優秀な人間たちはそれなりに対策を考えているということを認める。


おまけにツイッターが「バカッター製造機・発見器」と呼ばれる理由が今回の件でもよくわかる。
最初の頃から「具体的な比較データ」としてツイッターにあがっていた「各国の対策給付金」なるものが全くのデマだということが、その国に住んでいる人たちからの生情報でバレてしまったのだ。
曰く「イタリアでは全員に現金30万円」「スペインでは〜」なんて金額の給付金は、その国の人が「そんなもの一銭も貰っていない」、と。

以前の情報が一部のマスコミに独占されていた時代から、誰でも情報を探して調べられる時代になりつつあるのは確かだけれど、その無数の情報の中から本物の情報を探すのには大変な労力が必要だ。
それなりに「知的」と呼ばれている方々でさえ、簡単に自分の意見に近いガセ情報には騙されるのだ。

騙されたくなければ、俺みたいな馬鹿でも馬鹿なりに、不器用にでも本物の情報にたどり着く努力はしなくちゃな。
そのためには脊髄反射.皮膚反射で深く考えもせずに意見を発表できてしまうツイッターなんかは、軽佻浮薄・知恵なし俗物の俺レベルの人間は絶対やってはダメだ。

俺は、「あまりに単純な反応で多数の意見が一致するような」情報は、まず疑ってかかることにしている。
今回の「散々騒いだ挙句の政府の対策がマスク2枚!」なんていう情報。
ニュースにならなかった(しなかった?)情報に本物の情報がある、と言う好例なんじゃないか。


いいか、簡単に美味しい情報に踊らされるなよ。
馬鹿は馬鹿なりに、「目を開け! 耳をすませ! 他の情報を調べてみろ!」だ。