ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

鉄の色気

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どうも奇麗にメッキで仕上げているアイアンと言うのは好きじゃない。
以前からオリジナルの黒トップの、使い込まれて下地の銅メッキが現れ始めているアイアンが好きだったんだけど、最近はもっとはっきりとヒッコリーアイアンの錆びの下から出て来る「本物の鉄」の生っぽい色が好きになってしまっている。

何十年、あるいは百年使われて黒く錆びに覆われた古いヒッコリーアイアンを、フルショットはしない迄も何度か使って行くと、土や砂に擦れて錆が取れ、鍛造のナイフの刃先の様な輝きの鉄が現れて来る。
いかにも、昔の鍛冶屋が叩き上げて作りだした様な艶かしい鉄の色だ。

これはそんな感覚から生じる錯覚なのかもしれないが、昔のヒッコリーアイアンのステンレスではない「鉄製のクラブヘッド」には、打った時に凄く柔らかい打感を感じるのだ。
発売当時は普通の鉄製のアイアンよりずっと高かったと言う、「錆びない」ステンレス製のアイアンにはそうした柔らかさは全く感じないのだが...

今持っているヒッコリーアイアンの殆どは、黒く錆びている言わば「純鉄」のヘッドのものだ。
何本かはその上にメッキをしているものもあるが、そうしたメッキは大体剥げていて、打感はノーメッキのヘッドのものとそう変わらない。

残念ながら、ニブリック以外のマッシーやミッドアイアンはなかなかラウンドだけでは錆は落ちないが、練習で沢山打つと言う事はクラブの寿命が早く来ると言う事なので、これらのクラブでフェース面に艶かしい鉄の色を見る事はちょっと難しい。
ただ、使っていれば、ソールには多分生の鉄の色が現れてくれるだろう。

...こういうのは、「鉄フェチ」とでも言うんだろうか?
「俺は、錆の下から出て来る、生鉄の色っぽい色に興奮するゴルファーだ!」

なんだか、色っぽい妖しげな表現だなあ...そうか、こう言うのが変態ゴルフってのかもしれない。

ああ、ゴルフは奥が深い...