ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

コレクターではないけれど

イメージ 1

イメージ 2

怪我をしてゴルフに行けない間に、ヒッコリーゴルフのイメージ遊びがどんどん広がって行って行った。
スコアに拘らず、ただゴルフ場でボールを打つだけで楽しいゴルフ...例えば、パーシモンに糸巻きボールにクラシックアイアンで。
ダウンブローに打ち込んで、フックスライスを打ち分けて、糸巻きボールの感触を楽しむ。
そんな昭和のゴルフ(つまり自分が始めた頃のゴルフ)を楽しむのが一つ。

そしてもう一つ...数十年から百年も前のヒッコリーシャフトのクラブで、自分が始めるよりずっと前のゴルフの歴史上に描かれている様なゴルフを楽しむのが一つ。
ただし、このヒッコリーシャフトのクラブはそこらにあるものではないので、一つ一つオークションなんかで探して集めるしか無い。
しかも手に入れても実際にボールを打てるかどうかは、打ってみる迄判らない。
はじめから緩んでいたり、シャフトが大きく曲っていたり、ヒビが入っていたりするのは「外れ」と思って諦めるが...先日の練習場での様に柔らかい練習場のダンゴボールでさえ、本当に軽く打っただけで一発で折れてしまうのもあれば、かなり力を入れてみても大丈夫なクラブもあって、それは見た目では殆ど判らない。
結局プレーに使えそうなのは手に入れた数の約半分くらいだろうか。

なのでオークションでヒッコリーの出物があると、つい入札してしまう。
もちろん稼ぎが少ない身としては、上限を決めて無理な高値迄は決して追いかけない。
でも、ここ何回かは意外な安値で落札出来たものが多かった。

そのうち一番貴重そうなのがこの「セミロングネックのウッド」。
C・BRANDと刻まれている。
これは調べてみると、スコットランドのカーヌスティーで1890年から1922年迄クラブ製作をしていた、CHARLES・BRANDと言う人物らしい。
松村博士に聞いてみると「ひょっとしたら博物館級のクラブ」かもしれないらしい...
が、こうしたモノにはレプリカやニセモノもあるらしいので、確実な話ではない。

もともと使うつもりで集めたので、コレクターではないから...とは思っても、もし本物だったらそんなモノを自分で壊すわけにはいかないので、どうしようか決めかねている。

この「セミロングノーズ」というクラブは、他のヒッコリーウッドに比べるとまずヘッド形状が細長くナスの様な形をしている。
そのヘッド形状以外に目につくのは、ネックの太さ...一番細いネックのウッドの倍くらいはあるように見える。
これは細めのネックのウッドが、ヒッコリーシャフトがソール迄貫通した形で繋いであるのに対して、シャフトとネックを斜めにカットして接着して繋ぐ古いやり方の為であるようだ。
柔らかいフェザリーボールの時代はこれでも強度が十分だったようだが、硬いガタパーチャボールの時代になるとこうした接着方法で繋いだウッドクラブに破損が相次ぐようになった。
その為にネックに穴をあけて、その穴をソール迄貫通させてシャフトを接着する方法が開発され、ガタパーチャボールで使用出来るようになったとか。

今の時代にフェザリーボールが手に入る訳も無く、また現在販売している「ヒッコリー専用ボール」と言うのは結構高価なものなので、自分がヒッコリーシャフトのクラブを楽しむのは糸巻きボールのスモールサイズに決めている。
これに対しても、ネックを切って接着しているセミロングノーズは恐らくもたないだろう。
...と言う事は、このクラブをコースで使いたいんだけれど...どうしようか真剣お悩み中。
コレクターだったら、飾っておいてそれだけで喜ぶものなんだろうけど。


まあ確かに...眺めていじくり回しているだけでも結構楽しいんだけどね。