ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

日記

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ある競技で、一人参加の人4人が組み合わせになった。
朝のスタート前の挨拶で(どなたも見覚えが無かったので)、それぞれ「はじめまして」「よろしくお願いします」と挨拶を交わす。
競技ルールの説明やマーカーの確認などの一通りの儀式が終わったあとで、私のマーカーとなったSさんに「お久しぶりですね」「5年振りくらいですか」と声をかけられた。
「え?」
「...ご一緒した事ありましたっけ?」

恥ずかしい話、全く記憶にない...
ま、私の場合つい最近のラウンドで一緒に廻った人でも、よほど変わったスイングの人とか、凄いスコアを出した人とか、印象に残る様な思わぬハプニングに出会った人意外はほとんど覚えていないので(記憶力が悪いかボケて来たのか判らない)...

このSさんは、穏やかでプレーも速く、良く飛ばし、楽しいゴルフをする...気持ち良くラウンド出来る人だったので、色々と話を聞く事が出来た。

「5年も前にご一緒した事を覚えていたなんて、凄い記憶力ですね」
「いえいえ、私は記憶力は悪いんですよ」
「??」
「昔から記憶力には自信が無いんで、日記に書いておくんですよ」
「???」

昼食時に話を聞くと、Sさんはゴルフ歴は35年ということだけど
「始めてラウンドした時から、欠かさずラウンドの記録を書き留めているんです」
「それは普通にスコアカードを残しておくんじゃなくて?」
「勿論スコアカードは残してありますが、ノートに書くようにしているんです」

「ですから、朝お会いして話をして思い出したんです」
「確かその一年前にも廻っていると思いますから、これで三度目ですね」

....
お恥ずかしい、全く私の記憶には残っておりませんです...

「昔は今みたいにパソコンなんてモノは無かったから、ノートに記録したんです。」
ラウンドから帰ると、寝る前にその日のラウンドのスコア、場所、天気、良かったものと悪かったもの、同伴競技者、話した事などを、思い出せる限り書き残しておくんです。

「あとでパソコンが普通に使えるようになってから、パソコンで残そうともしてみましたけれど...」
「ダメでしたね、パソコンに打ち込んでも何も覚えるようにはなれないし、記録する時間が楽しくありません。」
「結局、またノートに書き込むようになりました。」

「ええ、35年分ですから、本箱一つ分はありますね。」
「ゴルフは好きですね,,,私は酒が飲めないんで、これがたった一つの趣味みたいなもんです。」
「女房も子供も私のゴルフは大目にみてくれてます。」

「帰ってから、今日のゴルフの事を書き残す時間は楽しいですよ。」
「いいプレーも、悪いプレーも、一緒の方のプレー振りも書いて行くと、もう一回その日のゴルフのプレーを楽しんでいる気になります。」
「よく言う19番ホールって訳ですね、私の。」
「これをしないと、その日のラウンドが完結した気になれません。」
「今までのラウンド数ですか? ...全部で何ラウンド分になるかは数えた事が無いですねえ...1000ラウンド行っているんでしょうかねえ...」

「今日のラウンドも家に帰ってから楽しみながら書きますよ...酷いスコアの酷いゴルフでしたけど。」
「ただ、よくゴルフの雑誌なんかにこういう事をすると上手くなるなんて書いてありますけど,上手くはなりませんねえ、ちっとも」
「ええ、ハンデは5年前から11のまんまです。」

凄いなあ...本当にそう思う。
そういう楽しみ方もあるんだなあ。
自分なんか、すぐにリセットして「悪い記憶を消す」事しかやらないもの...

...あ、やばい!
俺がリセットしても、俺の悪いゴルフはSさんの所にしっかり記録されている訳だ(恥)。
紙に記録されているんだと、削除以来も出せないし。

...今度Sさんと廻る時には、いいゴルフの記録を残せるようにしとかなきゃ...