ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2024年全英オープン

 

不思議なもので、毎年全英オープンが終わると「これで今年のゴルフシーズンは終わったな」なんていう気持ちになる。
4月、春の花満開のお祭り「マスターズ」で幕を開けたゴルフシーズンは、まだ真夏の7月だというのに秋から冬の寒さまで感じさせてくれる「風と雨のザ・オープン」で終わる、と言うのは実に「うまく出来た物語だ」と俺は毎年感じている。

あの華やかで明るく、笑顔に溢れたマスターズのオーガスタナショナルから、陰鬱な曇り空から吹き付ける強風と横殴りの雨の中、まるで苦行僧のような表情でリンクスコースと格闘する全英オープン,,,この二つのトーナメントにはゴルフの全てがあると俺は思っている。

今年は特に三日目の天候が印象的だった。
個人的には「あんな天気じゃ絶対にゴルフなんかやるもんか」だけど、その悪天候の中をプレーしているゴルファーたちは実に魅力的だった。
ゴルフとは本来こういうものなんだろう...絶対に金持ちジジーのおべっか・言い訳・自己満足の道楽遊びじゃない。

 

で、今年の全英に勝ったのはアジアの血を持つザンダー・シャウフェレ。
ショットの安定感、パットの上手さは素晴らしい...と言っても、あんなグリーンでパットがよく入る、なんて別次元なので参考にはならず、ただただ感心して呆れるだけ。
見ていて面白かったのは、J・ローズとSh・ローリーのイギリス勢の粘りのゴルフと、南アフリカのT・ローレンスの「攻めゴルフ」と、今の世界ナンバー1シェフラーの悪戦苦闘。
俺が気に入ったのはローレンスのパンチショットのキレと、ローリーのボールを切りまくるゴルフ。
特にドライバーをブンまわし、アイアンで目標にまっすぐパンチショットで狙い打つ巨体のローレンスのゴルフ,,,俺も何十年か前にはあんなゴルフをやってたなあ、なんて少し感傷気分もあって(笑)。


そんな事を考えて少しウズウズしても、日本は今「体温越えの狂気の夏」の真っ最中。
とてもゴルフなんてやれる訳無く、ひたすらこのクソ夏をやり過ごして涼しくなる筈の秋を待つ事しか出来ない。
ヒッコリークラブでのパンチショットは、クラブを壊すのでもうやれないが、もう少し体力を戻して秋の「俺の2024年後半シーズン」を悔い無く楽しみたい。


,,,てな訳で、今年の全英オープンは久しぶりに面白かった。