ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

愛したクラブにお別れを...

俺のゴルフ人生の最後は、自分で見つけた「大昔のヒッコリークラブに、とっくに腐った昔の糸巻きボールでの芝上散歩」と決めている。
飛ばなくても上手く打てなくてもこれが楽しいのだ...今更スコアで一喜一憂するなんて阿呆らしい。

それが(ヒッコリークラブだと壊れる可能性が高いので)、復活リハビリラウンドで一番手持ちで易しいウィルソンのファットシャフトアイアンを使ったら、そのグースネックが原因で、「捕まえに行って」左OBというのが3発出た。(そのおかげでペリアハンデの隠しホールに(2OBが)ぴったりハマって、優勝の「肉」にありつけた訳だけど。)
しかし、予想以上に「楽しめるゴルフ」が出来たのは、このファットシャフトアイアンの易しさが原因だった...「以外とこれ、いいな。」と感じていた。

で、そのラウンド中に考えた。
今まで40年近くのラウンドで色々なクラブを使ってきた訳だけど、殆どは手放したのにどういうわけか未練があって手元に残っているアイアンセットがいくつかある。
それぞれ残している理由があったんだけれど、残りのゴルフ人生をヒッコリーで行くと決めたなら、もう多分これらを使う機会は2度と無い。
ならば手放す前に(このリハビリ中に)、これらのアイアンを使って自分なりの「お別れラウンド」をやってやろうか...

 

そんなクラブ達が、これ。

 

 

黒トップは、ゴルフを始めた頃に仕事で世話になっていた人に「これは名器で年を取っても使えるから、手に入れておいたほうがいい」と勧められて買ったもの。
2アイアンからPW・SWまで10本のセット。
シャフトはダイナミック(ゴールドの前の)スチールRシャフト...重い。
銅下メッキの軟鉄鍛造アイアンのメッキの出来は本当に美しいし、使い込めば出てくる銅の赤味がまた美しい。
問題はソールが「スクープソール」で、「ソール滑らす」という使い方は全く出来ない...上から打ち込むと見事に穴を掘ってくれる。
ネックは超ストレートで、出っ張っているくらいに見える。
MOIマッチング済み。

ホンマのPPー737アイアンは、やはり銅下メッキで打感が柔らかく、発売当時は「上級者向けの高級アイアン」として評判が良かったもの。
3番からピッチングまでの8本で、サンドは無かった。
綺麗だし使いやすいが...今となってはダイナミックゴールドのSー400はちょっとハードすぎると感じる。

ミズノの養老特製アイアンは、NSプロの軽量スチールシャフトがついたもので、ネットで落としてからMOIマッチングをして俺用にライ角も調整してもらった。
3番からピッチングまでの8本で53度と58度を足して使っていた。
これはヒッコリーに目移りするまで使っていたものだが、俺自身の病気や故障でラウンド数はかなり少ない結果となった。


で、このクラブ達、今じゃ埃が積もったままで部屋の片隅に置いてあって、多分もう使うことは無いだろう。
ネットで売るにしても、昔と違ってこういうクラブに興味を持つ人はかなり少ないので、売れることは無い気がする。
(結局、悲しいけれど廃棄処分になるしかないだろう。)


だから、だ。
その前に1ラウンドずつオープンコンペで使ってやろうと思う。
こいつらに、せめて「競技」の雰囲気の一部でも思い出して打ってやりたい。
「ピンを狙え!」「きちんと曲がれ!」「スピンをかけろ!」...今じゃ何一つ上手くいく自信なんて無いんだが、そういう「無理な」注文を託すのが共に戦った戦友への気持ちじゃないか。

しょぼいコンペでしょぼい賞品だったって、俺はお前たちとそれを狙って「お別れラウンド」をやらなくちゃ。

 

 

...そう決めた。