ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

カテーテルアブレーションの再手術・1...入院

最初に断っておくけど、これを描くのは中高年や同輩たちに結構多い「不整脈持ち」の人たちに、「カテーテルアブレーション」の治療がどれほど有効かを紹介するため、と言うのが動機。
「心臓の手術」なんて言うと、誰でも「そこまでしなくても」なんて思うのが当然だし、「薬で済むなら」なんて思うのが当たり前。
でも、俺のように20年30年不整脈で悩んで来た人間にとって、この「カテーテルアブレーション手術」は確実に「救い」になると、自分の経験から信じている。
思いもしない時の「心筋梗塞脳梗塞」になる事を避けるために、不安を感じている人にはオススメする。
(なお、手術の成功率はほぼ100%)

 

 

 

最初のカテーテルアブレーションの手術から5年が過ぎた。
5年前・「いよいよ明日から入院」


頼りにするのは、前の手術の折にこのブログの読者だったtakeさんに紹介された、獨協医科大学さいたま医療センターの中原志郎先生。
事前に相談していただいて、今回の手術を決めた。

今回は、5年前と違いあのコロナの影響で、面会制限が厳しくなって家族でも面会できない。
なので、入院受付の後は一人で細々とした入院手続きを全部しなくてはならない。

 

 

 

中原先生によると、今回のは新しい「バルーン使用による手術」とかで、効率も良く手術時間も短くなるらしい。
何しろこれを受ければ、「もう棺桶まで大丈夫」と言い切る(笑)。
まあ、前回の経験もあるし、あの尿管の挿入以外に不安要素はなかった。
というより、あの尿管挿入だけはもう経験したくない...ホントにホントに...恐ろしい。


 

 

 

手続きを終えて病棟に入り、看護師に色々質問・説明されて、自分の病室とベッドに入る。
前回のように窓際がいいと思っていたのが、今回は大外れ。
イラストのような6人部屋の真ん中ベッド。
順番なんだろうけど、これは気が重い...一眼で隣のベッドよりもスペースが狭いのが分かるし、暗くて、閉所恐怖症の人だったらおかしくなりそう。
それにこの場所は、隣のベッドとカーテン一つしか隔てられてないから、前後左右からの「音」次第で酷い1週間になる予感がする。
実際、左隣と斜め左のベッドの人には「なるべく音を立てないようにしよう」とか「周りに迷惑をかけないようにしたい」とかの気遣いとインテリジェンスが感じられたが...右隣の人は考えられないほどあらゆる騒音を発し、向かい側と右斜め前の人はいずれも話す声、発する声が大きく、また物を置いたり抽斗の開け閉めなんかで「静かにしよう」という気持ちが全く感じられない。
「みんな大変なんだから」とひたすら我慢していたけど...「大人なら、ちょっとは周りに気を使えよ!」と言いたくなる酷さだった。

 

 

 

 

思わぬハプニングでぶったまげたのが....1日目の夜、というより明け方の4時頃、寝付けなくてウダウダしていたところに突然、「バオ!バオ!」と大音量の警報!続いて「火災発生!」「火災発生!」のアナウンス。
「なんだなんだ?」と飛び起きると、あの聞きなれた「キュインキュイン!」の音が鳴り、「XX棟の3階で火災発生!」「落ち着いて避難してください」
なんだよ、えらいことだな...というより、ここ6階だから3階で火事じゃ、俺リアル「タワーリングインフェルノ」状態じゃね?
病死はしょうがないけど、焼死は嫌だよ...なんてアホなことを考えて廊下に出ると、看護師さんたちは電話で確認中。
煙もなければ、外に消防車の音とかも全く聞こえず静かな朝方の風景。
直ぐに、「装置の誤作動による誤報」とかで一件落着したけど..まあ、人騒がせな...

 

 

 

明日は手術というまで、検査以外は心電図と点滴をつないだまま、面会謝絶だし外出禁止だし、読書以外やることが無い。
なので必然的に3度の食事がいちばんの楽しみとなる。
「この病院の食事は他の病院の食事より美味しい」んだと、奥さんの友達のご主人が言っていて、他の病院では撮らなかった写真をこの病院の食事の時にはまめに撮って奥さんのところに送っていたんだって。
それを聞いて俺も撮ったりしたけど...
ともかく空きっ腹だから、来た食事を待ち構えて食べる...が、俺の「心臓食」とやらはともかく「塩分控えめ」らしい。
美味しそうに見えるのに「味がしない」...塩分はダメでも「お酢」系の調味料なら大丈夫らしく、酢の物やラッキョウなんかはちゃんと味がする。
...が、基本的に「無味」...嗚呼。


いかに、俺が普段「毒」を好んで食っていたかはよく分かる。

でも...毒を食わない無味(むあじ)の人生なんか、俺は全く送りたくない〜〜〜!と、心の中の一番大きな声が叫ぶ。

 

 

 

どうする・・・俺?


...次は「手術」に続く。