ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ただ歌いたくなっちゃって...

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他に才能があるって訳じゃないけれど...小さな時から、自分に音楽の才能が無いってのを感じてた。
音楽の教育なんては全く受けてなかったし、小学校の時から音楽の成績は悪かった。
小学校の音楽の授業で歌わせられれば、自分で音が外れているのはわかるのに、それを自分で直しようがなく...ただひたすら笑われる屈辱に耐えていた(大体、ピアノなんて実際に聞いたことも触れたこともないのに、ポンと音を出されて「これ何の音?」なんて言われてわかるわけないだろ!って怒りは大人になっても残っていた。)

で、思春期の間中ず〜〜〜ッと人前では歌わずに生きて来たのに、世の中に「カラオケ」なんてのが出現してからは、嫌でも歌わないと生きていけない時代になった。
でも正直、声を出して歌うのは気持ちが良かった...数十年歌で声を出したことが無かったから、新鮮な感動があった。
それと幸い、きちんと音楽をやったことのある女性からいくつか教えて貰ったり、自信をつけさせて貰えたことが良かった。

特に古い付き合いの酒飲み仲間と、同じ時代の歌を大声で歌うのは楽しかった...野次や足の引っ張り合いで笑いすぎて腹が痛くなるようなカラオケは、俺の人生で一番楽しい時間だった。
(誰も他人の歌を聴いちゃいない、ってのが残念だったけど。)

...そういう仲間がみんな死んじまって、その後カラオケはコロナ騒ぎの前までは俺より10歳以上若い世代の気のいい仲間と年に1〜2回だけ。
これも楽しいが...10歳年が違うと微妙に歌の好みが違うのが心苦しい。


なので歌いたくなるとコロナ騒ぎの前までは、奥さんと二人で近所のカラオケのシニアサービス...なんと「3時間で二人で1000円、酒その他持ち込み自由」のカラオケボックスで月1〜2回楽しんでいた。
ただ、それもうちの奥さんの病気とコロナが重なって、丸3年行っていなかった。

だけど最近、自分の中で溜まって行った「歌いたい!」という欲望が爆発寸前になり、一昨日数年ぶりのカラオケに行ってきた。
自分では「一人カラオケ」にするつもりだったのが、奥さんも歌いたいというので二人で。

で...「声が出ねえ〜!」「音、どこだ?」「これじゃ高過ぎ?」「低過ぎ?」「こんなに遅かったっけ?」「え〜?前と違う?」
なんて、てんやわんや...まあ、予想してたけど酷いもんで、まともに歌いきれる歌なんて殆ど無い。

それでも、歌いたい気持ちは消える事無く、3時間みっちり缶酎ハイを飲みながら歌い通した。
「オハコ」も「持ち歌」も何の意味も無く、誰に聞いてもらいたい訳でも無い歌を、ただ歌いたい気持ちを「晴らす」ため、トイレに行く以外休みも無く、ずっと、ず〜っと歌い続けた。

いつか、こんな俺の歌を披露する機会があった時、誰かが感動してくれれば良いな...なんてことさえ思ったりして(笑)。

おかげで、ずいぶんストレスが少なくなった気がする。
(ゴルフ行けなくても、悪酔いしなくて済むし。)

(...これから最低月2回は、一人カラオケでも行こうと決めた。)