ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

半年近くやれないだろうけど...

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膝の状態が全く良くならない。
座っている状態から立つ時に、ちょっとでも「膝をひねる」動きが入ると、「うわ!」って声が出るくらいに激痛が走る。
まっすぐに曲げる動きでは痛くないのだが、ちょっとでも捻ると痛いのだ。
毎日続けている散歩には膝を捻らない様に固定するサポーターをつけているけど、これではゴルフスイングの様な動きは出来ないだろう。

参ったのは参ったけど、「やれる状態」で我慢するんじゃなくて「とてもやれそうにない」んだから諦めも付くってもんだよな。

しかし...だからこそ、かな...ちょっと時間が空いた時に、ヒッコリークラブをあれこれ触りたくなってくる。
写真の4本のクラブは、去年の9月から10月・11月の9連続ヒッコリーラウンドで「不動のレギュラー」だった4本。
パターは、普通のヒッコリーシャフトのパターでは持病のイップスが酷くなってゴルフをやる気さえ無くす状態を救ってくれた、松村博士特製のパター。
パーシモンのドライバーのブロックを削り、ウッド用の長いシャフトを使ってヒッコリーシャフトの長尺パターを作ってくれた。
俺には、「これ以外のパターは考えられない」唯一無二のパターとなった。
...ゴルフやれる限り浮気することは無いだろう。

2本目はタッド・モアの「現代物」のクリーク、つまり今風なら五番ウッド。
俺にはティーショットから130yまでの、パターに次いで二番目に使用頻度の高いクラブだ。
たまに「頭叩き病」が発生するが、それ以外はほぼ中・長距離の万能クラブになる。

3番目は100yまでの距離に使うマッシー・ニブリック。
4番目がいわゆるウェッジ役のニブリック...どちらもヘッドの裏面にパイプマークが入っているT・スチュワートの純鉄クラブ。
マッシー・ニブリックは他にも数本あるのだが、これが一番俺には成功率が高い。
ただし、他のクラブに比べて総重量が軽いので、気を抜くとトップする。
今のところ、これでピンに寄せてのバーディーが一番多い。

ニブリックは、ともかくちゃんと当たった時の感触が気持ちいい。
昔の(腐った)糸巻きボールで、まるでフェースに吸い付くような感触が残る。
使っているとサビのついた黒いフェース面が、だんだん磨かれてきてまるで日本刀のような輝きを見せてくるのが美しい。
...ただし、このアイアン2本には後年ジーン・サラゼンが発明した「バンス」がついていない。
つまり「滑らせて使う」ことは俺には出来ない(上手い人なら出来るのかもしれないが)。
短いアプローチでも「すべて上からガツン」だから、結構距離感が難しい。
まして、柔らかい砂のバンカーなんつったら「死ぬほど難しい!」。
なので、俺はバンカーだけはバンスのついている現代物のタッド・モアのニブリックを使っている。

堅い砂ならなんとか出るけど、柔らかい軽い砂だと「砂に切れ目が入るだけ」で、全くボールが飛ばないのを経験してから...降参して妥協した(笑)。

 

気温が低くて風が冷たく、おまけに膝が痛くて、とても実際のプレーなんて出来ない日々に、ジジーゴルファーはこうして百年昔のヒッコリークラブを触りながら暖かい季節のゴルフの夢を見ている...って絵面だ。


こういう時間の過ごし方は、かって夏坂健氏の書いた「アームチェアーゴルフの勧め」と同じような高尚なゴルフ趣味の一つと言える。
(俺には「灯し火近く絹縫う母は〜」なんて歌の「ハ〜ルノ ア〜ソビ〜ノ タ〜ノシ〜サ カ〜タラン〜」なんてレベルなんだけどね)。

外は寒い。
武漢肺炎は収まる気配を見せず、凍える冬はまだまだ続く。