ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

プロゴルファーも業界人も...

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どうも、俺の常識が通用しない世界になっちまったらしい。

全米オープン前には、片山のプロアマでの態度に客が怒って帰ったとかでひと揉めあった。
あの男に関しては前に書いたように、「ゴルフで得たものはゴルフに返せ」というスタンスから最も遠い男だと知っていたから、「ああ、ついにやったな」くらいしか感想は無かった。
驚いたのはその後だ。
テレビでよく見かける業界人の男がツイッターで「プロゴルファーはアスリートなんだから、ホストやホステスの真似なんかする必要は無い」と書いた...とネットでそのツイッターの内容が紹介されていて、他にもそういう考えのプロが結構いるとの事。
彼等の考えでは、プロゴルファーはスコアが少なくなる技術だけ磨いていればいい...スポンサーのためにプロアマなんかに出て媚びを売るなんてとんでもない、「アスリートに男芸者の真似なんかできるか!」って訳だ。
ならばスポンサー側もなぜ試合にそんな高額な賞金を出すのか、もう一度考え直した方がいい。
彼等も誰にも媚びずに自分達で10万くらいの金を出し合って、それを取り合うミニツアーでもやれば誰もホストなんかしないですむ。
どっちみちプロアマなんてのは、俺には全然関係のない世界だけど。


そして先日のミケルソンの「2ペナ払えばいいんだろ?」の、意図的ルール破り。
これは前にも書いたように、ゴルフというゲームの本質的な原則の否定だ。
ルール以前にある、ゲームを楽しむための前提の否定だ。
イメージしてみればいい、2ペナを覚悟すればどんなに難しいアプローチやパットでも、「カップの付近に強めに打っておいて、走ってカップのそばまで先回りして、転がって来るボールをワンタッチしてカップに入れることならさほど難しくはないだろう。
でも、そんなのがゴルフか?
プロゴルファーや業界人にも、今回のミケルソンの行動を擁護する意見が多いと聞く。
暴言として書いておく。
「あのミケルソンの行為が2ペナ払えば許されるものだと言う奴は、ゴルファーじゃない!」
そう言う奴は「ゴルフみたいな道具を使っているだけの、フンコロガシヤローだ!」
残り少ない俺のゴルフ人生だけど、そう言う奴とは絶対に死ぬまで一緒にゴルフをしたくない。


全然期待してなかった、サッカーのW杯。
期待していた前回大会の3戦全敗の結果に、すっかり傷ついた心は期待する気持ちなんか起きようが無かった。
今回の1回戦...先制点を入れても、相手の人数が少なくなっても、同点にされた時点で見るのをやめた。
で、朝起きたら...なんと...勝っちまったって!
まあ、これでさらに上を期待するほど甘ちゃんじゃないが、「ひょっとして、やれば出来る子だったのか?」なんて気持ちも少々。
そんな中で、応援の「大迫、半端ないって!」のイラストと言葉が気になって調べたら...YouTubeの映像に行き当たった。
大迫の鹿児島城西に負けた滝川第二校のキャプテンの、映像に遺された言葉だった。
負けて泣きながら叫ぶ言葉の、なんて気持ちの良いことか...
彼の言葉には、負けた相手のエースに対するリスペクトがあり、そこには嫉妬も負け惜しみもねじ曲げられた心もなく、この映像を見た人が彼の言葉を流行らせた気持ちがよくわかる...そのチームの監督の言葉もあたたかい。
これを見ていて思い出したのが、これと正反対の日大タックル事件。
日大の監督・コーチの「潰せ」だとか「壊せ」だとか命令する言葉の汚さ。
相手に対するリスペクトなんて微塵もなく、憎悪を無理矢理募らせるような醜い指導、責任感の無さ、そして言い訳の酷さ。
「半端ない!」はそれらの対極にある、まっすぐな叫びだった。   

続けて起こった事件へのゴルフ業界やプロ達の予想外の反応の数々は、正直言って「ゴルフはやっぱり近いうちに滅びるかもな」と思わざるを得ない情け無さ...

残念ながら今のゴルフ界に「半端ない!」って叫ばせるような、熱いリスペクトに満ちた事柄は....俺には何もない。