ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

マスターズへの最後の一枚

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今年のマスターズ出場権の最後の一枚は、まるで漫画の出来事のようなハプニング続きの末に決まった一枚だった。

マスターズやメジャー競技には興味があるのだが、今やその他の試合にはあまり興味がなくなってしまった俺にとっても、その一連の出来事は「あら、まあ...なるほど」と感じるところがあるドラマだった。

そのドラマの主役は、イアン・ポールター。
ヨーロッパツアーの伊達男、PGAツアーの洒落者として名が知られていたけど、PGAツアーでは2勝だけで(ヨーロッパツアー12勝)、実力は普通の中堅プレーヤーといった風に思われていた。

このポールターは今年のマスターズの出場権は持っていなかったが、先々週の世界マッチプレーで上位に入って世界ランクからのマスターズ出場を狙っていた。
その世界マッチプレーで、彼はグループリーグを勝ち抜き、トーナメント1回戦を勝利...ここでメディアが「この勝利でマスターズ出場権を得た!」と報道してしまった。
そして次の準々決勝の直前...それもスタート10分前に「ごめん!あれ計算違いだった」と知らされた。
これが流石にマッチプレーを得意とするポールターをも動揺させたと見えて、そのマッチはなんと8&6で大敗...で、結果は世界ランクは51位!
頭にきたポールターは、報道陣に「マスターズの話はしたくない」「他人の話なんかは聞かないほうがいいな」と言う始末。

で、先週の「シェルヒューストンオープン」がマスターズ前の最後の試合...つまり、ここで優勝することだけが、今年のマスターズ出場の最後の一枚の切符という試合。
ここで初日123位からポールターの大逆転劇。

彼は最終日18番の6mのバーディーパットで追いつき、プレーオフで優勝を決めて、最後の切符を2週間かけてのドラマで獲りきった。
なかなか2週間も緊張感を持ち続けるのは難しいのに、さらに余計な周りの情報で気持ちが急上昇したり急降下したりしながら、よくも優勝して最後の切符を勝ち取ったものだ。
イアン・ポールターというゴルファーにさほどの興味はなかったが、このドタバタの末の優勝で、マスターズでの彼のプレーぶりに注目したいと思うようになった。

果たして、これだけのエネルギーを使っての最終切符獲得で、肝心のマスターズでのプレーに力が残っているかどうか。


しかし、今週のマスターズ中継はTBSの独占放送...ちゃんと我々ゴルファーの気持ち通りにやってくれるか心配だ。
また昨年のどこかのメジャー中継のように、試合が動いているのに松山の録画映像ばっかりを繰り返すとか、あるいは復活したタイガーばっかり映すとか...アイドルのショーを見ているわけじゃないんだから、いろいろな名選手たちの素晴らしいプレーを公平に映して欲しいよなあ。

我々には他に方法がないのでTBSのテレビ中継を見るしかないんだから。