まだこの会社にいる私を知っている編集者が送り続けていてくれるんだろうと、ありがたく感謝して最新の情報をのぞいているんだけど...
先週発売の2月27日号のトップグラビアの記事が気になった。
「アインの調整」のページで、「ロフトを調整すれば顔が変わることを知っておこう」とあって、ロフトを立てるとグースがきつくなり、ロフトを寝かせると出っ歯になることを当たり前の事として記事を進めていた。
...驚いたなあ。
俺にとってはロフトを立てて顔が変わってしまう...例えば5番を立ててグースになり7番を寝かせて出っ歯になったクラブ、つまり5番グース・6番ストレート・7番出っ歯なんて流れのアイアンなんて使う気にもならない。
以前はこんな風にロフト調整で顔の流れがバラバラになってしまうことを、シロート調整の失敗作と呼んでいたのに(かなり以前記事に書いたことがあった)。
つまり調整用の機械を使って、数値通りにロフトやライ角度をバラバラに合わせる...つまり機械さえあれば誰でもできる調整では、当たり前にそうなってしまうのだ。
そのバラバラな感じになるのを嫌って、ベテラン職人に調整を頼むとシロートがロフト・ライ角をバラバラにいじっているのと違って、3次元的に一気にひねってロフトとライ角を合わせて、同じ顔つきでまとめてくれるのだ。
今はそれができる職人がほとんどいない、とも記事には書いてはあるが...
そこで気がついた。
そうか...今はアイアンも昔と違って3番から入れている人なんかほとんどいないのだ。
昔は3番どころか2番から入れている人も多くて、アイアンは8本セット・9本セットが普通で、10本セットなんてのも珍しくなかった。
だからずらっと並んだアイアンが1本ごとに顔が違うなんて、気持ち悪くて使えたもんじゃなかった。
...今は長いものはユーティリティーが普通になり、アイアンはかなりの上級者でも4番から。
普通の人は、5番や6番...あるいは7番からなんて人も多い。
ウェッジ類はPから違うものを使っている人も多いし、アイアンなんてせいぜい3本から4~5本なのだ。
だからそれぞれの顔が違ってもそんなに気にならない...続いている番手のクラブではなく、1本1本がユーティリティーだと思えば顔が違っても平気というわけだ。
時代が変わったんだなあ。
こんな記事のスタンスを見て、自分たちの世代が「滅びゆく昭和のゴルファー」だということを改めて感じてしまう。
もう道具では、以前の常識は通用しないのだ。
...まあ、俺はもっと古いヒッコリーゴルフなんて変態趣味で楽しんでいるんだから、あまり関係ないんだけど。