ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ゴルフスタイルと人生

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「ゴルフ=人生」なんて、世間ではよく言うけれど...

ゴルフ場で起きる出来事は、それも「えっ?」という様なアンラッキーな出来事は、自分のこれ迄の人生に照らし合わせると笑っちまうくらいに思い当たる出来事が、確かにある。
そして、その人のプレー振りもやはりその人の人生の生き方と似ている、とも言われている。
しかし、前はそう思っていた「ゴルフ場で出るその人のプレー振りは、その人の本当の姿である」と言うのはちょっと違うのではないか、と最近思う様になった。

昔から言われていたのが、以前このブログでも書いた「バーディーパットをショートする様な人とは友達になるな」なんて、「実は(見かけと違って)本当は小心者です」的なギャップ笑いの笑い話みたいなもの。
確かにいつもは豪快な行動ばかりとか、肩で風切って威張ってるみたいな奴が1mのパットを50センチもショートする姿は、「あらあ、この人ホントは臆病者だわ」なんて感じさせてしまうけど...臆病なのではなく、腹の底から本気でゴルフを楽しんでいるからって事もあると、今頃になって気がついた。
いつもショートパットをビビってショートさせてる人が、実生活では自分の人生の命運を分ける岐路での判断を明快に即断するし、会社の業績を左右する様な判断を迷わず決断する。
逆にいつも男前のパットをガンガン打って来る奴が、実生活ではガサツで鈍感、大事な事には優柔不断だったり...ゴルフのプレー態度は、実はその人の本当の生き方とは大して関係ないと最近は思っている。

ゴルフなんてたかが球遊びで、多くの人は一打一打に一喜一憂し、ほんの30センチのパットにも本気でビビり、失った一打に愚痴も泣き言も際限なく出るし、ラウンド後には人生に負けた様な敗北感をしみじみ味わう。
...本気で全身全霊で楽しんでいるからだ。
本気で遊ぶって事は、子供の様に出会いの度に表れる喜怒哀楽の感情を素直に認めて態度に出す事だし、見栄や外聞をそれほど気にしなくなるって事。

それと、「普段の自分とは違う自分になるのを楽しむ」って事も、誰もがやりたい「本気の遊び」の魅力の一つ。
普段気合い十分に攻めの人生を荒々しく生きている人は、ゴルフの時には計算され抑制した緻密な「自分らしからぬゴルフ」をしたいと欲するかもしれないし、逆に普段抑圧され我慢し耐え続ける人生を生きている人は、ゴルフの時には何もかも忘れて無謀とも言える攻めを繰り返し「一か八か」のゴルフをしたいと願っているのかもしれない。

それが人生と言うゲームに近いと感じるだけ、ゴルフと言うゲームには自分の現実と違う何かを求めるのも...「あり」だと思うし、気持ちも判る。
我慢し、耐えて、決めた通りの攻め方を歯を食いしばって貫くのも、美しいゲームプランだし...狂気の様に、失敗しても失敗して諦めずに繰り返し、目を血走らして攻めまくってボロボロになるのも、また美しいゲームプランだと思う...それぞれの人にとって。
遊びだもの、その日だけの本気の遊びだもの。

また日常に戻る前に、自分の狂気を発散させろ!
普段いい人で居る為に。
「伝統」と言う名の、マナーもしきたりもスタイルも忘れてしまえ...他人に迷惑をかけない限り、自分の別な人生...「かくあるべきはずの..」「かくありたかったはずの...」生き方のゲームをゴルフで体現させればいい。

ゴルフをもっと楽しめよ、御同輩。

そんな事を感じる様になった、今日この頃。