ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

初めて手に入れたジンバル機構の防振双眼鏡だったが... フジノンTS1232   (2017年5月5日)

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キャノンの防振双眼鏡8X25と10X30の2台を買ってみて、自分用には重さや大きさの問題を考えずにしっかり防振機構の働く双眼鏡が欲しいと思った。
キャノンの防振機構でも十分に楽しめるのだけど、それも10倍くらい迄が限度だろうと考えていた。
更に倍率の高いものにはキャノンでも15X50や18X50の双眼鏡があったけど、あまりにも大きくずんぐりとしたスタイルで欲しいという気持ちにはならなかった。

狙っていたのはジンバル機構のついた防振双眼鏡。
このジンバル機構の双眼鏡というのは、そもそもがヘリコプターからの救助者の捜索とか、海難救助の捜索用とか、戦場での使用目的で作られた双眼鏡で、強い防振性能と防水や頑丈さなどの素性がキャノンのものとは違う...ただし、重く大きく携帯性より性能優先の双眼鏡だ。
手に入る可能性のあるものは、フジノンのTS1232かTS1440。
ニコンにも同じ種類のものが有るけど、これはフジノンのOEMで値段もフジノンより高い。
まだ覗いて見た事も無いのに新品ではちょっと高価過ぎるので、オクで出物を探す。

やっと見つけたのが4万円弱で光学的にも稼働も問題ないと言う、古いTS1232。
口径32ミリ12倍というのは防振機構が無かったら使えない双眼鏡だけど、どれだけ防振機構で見やすくなるのかが楽しみだった。
到着した双眼鏡は、光学的にも問題は無く、防振機構もキャノンよりはずっとしっかり効く、期待通りの双眼鏡だった。
風景も鳥も星も、手持ちならはっきり言ってどんな高級双眼鏡よりも見やすい...ただし、ひたすら重い。

が、一ヶ月程使っていたらいきなり防振機構が働かなくなった。
調べると原因はすぐに判った。
写真の部分の断線だった。

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バッテリのコードがグリップに重なっている事は気がついていたので、一番短くバッテリーケースを繋いでいたのだが、それでもちょっと大きな手の人がグリップするとバッテリーのコードが引っ張られやすくなる。
(これは明らかにデザイン上の欠陥だと思うのだが、今の製品でも同じ部分にバッテリーがついている。)
問題はこの故障をヨドバシカメラを通してフジノンに修理以来を出したのだが、修理が終わって出来上がって来た修理費が何と4万円!
事前にヨドバシカメラの人とチェックして、断線だし見積もりでは1万円は行かないだろうと話していたから、二人でフジノンにどう言う事か問い合わせたが「オーバーホールしたから」と言う話。
断線前は全て正常に動いていたし、光学的な狂いもカビやゴミの混入も無かったからオーバーホールは頼むつもりは無かった。
しかし、二人でどう抗議してもフジノンの言い方は「もうやってしまったから」。
まるで悪質な押し売りにあったみたいだが、こちらの問題は「もういらない」と放棄するか、やむを得ず払うか...
(合計8万払うなら新品が買えるのだ!)

結局今さら8万が手に入る訳じゃ無し...口惜しい思いをしながら払ったが、もう二度とフジノンには修理を出さないとは心に決めた。

その修理を終えたTS1232だが、この欠陥デザインの為にまたコードが切れかかっている...コードに負担がかからないようにバッテリーケースを一番短い場所に接着したりしたが、経年と共にやはり傷んで来るようだ。

これに懲りて、後年バッテリーが底面についているTS1440を手に入れた。
今のエースはそちらなので、このTS1232は車に常時積んでいてサブになっている。
(今度バッテリーコードが切れたら、絶対に修理に出さないで地面に叩き付けて粉砕してやるつもり)...そのくらいこのデザインには腹が立っている。
皆さんもバッテリーケースがここについている限り、これは絶対に買わない方がいいと思う。