ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

夜明けのコース

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昔、まだゴルフを始めて間もない頃、仕事で知り合った(後にコース写真で有名になった)写真家が言った言葉が記憶に残っている。
酒を飲みながら、「ゴルフコースっていうのは人が遊ぶ為に作られたのに、そのゴルファー達が一人もいないときが一番奇麗なんですよ」。
「だから僕はコース写真は、日の出の直後や日没間近の時間...それに風や嵐でプレー出来ない様な天気の時に懸命に写真を撮るんです」

ヒッコリーで遊び、夜の宴会を楽しみんだ漫画家コンペ二日目の朝、一人車中泊の為に早く寝ざるを得なかった私は2時頃に目が覚めた後、足がつった為にそのまま空が明るくなり始める頃迄寝られずにウダウダしていた。
窓からは涼しい高原らしい風が入って来る。
ならば狭い車内にいるよりも夜が開け始めたコースに出て、その日のでの時間のコースの写真を撮ってみようという気になった。
残念ながらカメラは動画も撮るかもしれないと言う事で、一眼レフではなかった事が残念だったけど(まあ一眼レフでも俺には無理か)カメラを持ってコースに出てみる。
太陽はまだ地平線の下だったが、歩いているうちに顔を出して来た。
コースの低い部分から、明るい光が林の木々の影をだんだん長く伸ばし始める。
フェアウェイやラフに作るそうした木々の影が、なんとも幻想的で美しいのはよくわかるんだが、それを写し残す写真の技術が足りないのが口惜しい。
それに、「もっと撮影に良い場所を探してどんどん行こう」と言う気持ちが、今にもつりそうな両ふくらはぎの痛みで一ホールだけしか歩く事が出来なかったのが残念。

雨の予報が大外れで、こんなに良い晴れた朝を見させてくれたんだから、予期せぬ足の疲れや暑さのための凸凹ゴルフに文句はいえないなあ。
写真の腕が追いつかないので言い訳めいているけれど、「実際の朝のコースの、光と影の作りだす光景」はこんな写真よりも遥かに美しく、ゴルファーなら誰でも絶対に見ておく価値がある。
こんな光景を楽しめたなら、たとえその日がどんなゴルフでもスコアでも、絶対に不満なんて言えないから。

暑さに苦しめられたコンペだったけど、夏の入道雲の上にしっかりと秋の鱗雲が見えていた。
今が秋の気持ち良いシーズンになりかけているのは間違いない。

使えるヒッコリークラブと使えるボールの見当はついた。
後は下半身の強化とハーフショットの進化を実現すれば....きっと面白いゴルフが楽しめる。