ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

あらあ...腐ってる!(笑)

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なんだかんだと気合いを入れて、此処の所ヤフオクでヒッコリーシャフトのクラブを集めていた。

目的は一つ、実際にコースでヒッコリークラブだけでラウンドする為に。

金に糸目をつけなければ、今現在でも実用に堪えるヒッコリーシャフトのクラブを作っている会社があるので、新品のクラブが手に入るのだけど...
純粋に楽しみで遊ぼうと思っている自分には、新品で頑丈で普通のスイング出来て、飛距離も正確性もしっかり期待出来る新品ヒッコリークラブより、もう100年前後昔の...つまり自分より年をとっているかもしれないクラブを大事に使う方が、ずっとロマンを感じて楽しみの奥が深いと感じる。
それと、単純に金も無いし...でオクに頼った訳だ。

ヒッコリーシャフトのクラブがスチール製シャフトのクラブに替わって行ったのは、1926年...つまり今から90年前に米国ゴルフ協会がスチールシャフトを正式認可してからだと言われる。
実際には1930年代迄はヒッコリーシャフトのクラブを使うゴルファーは多かったが、1940年代になるとすっかりスチールシャフトのクラブが普通になってしまったとか。
つまり、今残っているこうしたヒッコリーシャフトのクラブは、新しいものでも7~80年前、古いものでは100年以上前のものもあるらしい。
そして、金曜日のラウンドのように糸巻きボールでハーフスイング程度で大事に使えば、十分遊ぶ事が出来る程度の状態のクラブが結構多く残っているから有り難い。
ただし、その殆どはアイアン...ヒッコリーのヘッドの接合部分を太くして、ヘッドのネック部分に鋲を打ったり絞ったりしてしっかり繋いであるから、ヒッコリー自体が折れない限り使える。
しかし、ウッドは違う。
ヒッコリーとパーシモンを繋いで作っている為に、接合部分の接着の具合やパーシモンヘッドの割れ等で(なにしろ昔から、ウッドは飛ばしたくて目一杯振り回して引っ叩くゴルファーが断然多いので)、まともに打てる状態のものは非常に少ない。
当然オクにもいい状態のウッドが出る事は殆ど無い。

なので、先に落とした1本のウッドが珍しく使える状態だったので、続いて出品されていた「ウッド3本ニブリックとパターの5本セット」をどうしても手に入れたかった。
先に落としたウッド1本やアイアン9本は、運のいい事に外れが2本しかなかったので調子に乗ってしまった。
別に出品者が悪い訳ではない...彼等は絶対に「使用可能」とは書いてなく、「ジャンクです」とか「実際に使用する事は危険です」とか、「飾り用」とか書いてあるのだから。
勝手にこちらが「ひょっとすると使えるかも?」なんて思って落札しているだけなんだし。

そんな訳で、最後に落としたのが「ウッド3本、アイアン1本、パター1本」の出品物。
出品者は「現状渡し」「古いもので味があります」としか書いてない。
それをこちらが勝手に「ウッド3本のうち1本でも使える状態だったら」「アイアンとパターは多分使えるだろう」「特にパターは今あるのが酷くシャフトが曲っているものなので使えそうも無いし」と言う事で、手に入れに行った。
自分の価値判断ではせいぜい15000円迄...それが競争相手が二人いた為に、落札価格は結局送料他込みで28000円...ちょっと高くつき過ぎた。
それでも期待して送られて来るのを待っていたが...届いた箱を開けた瞬間「ああ、外れた!」(笑)。
パターだけは使えそうなので良かったが、肝心のウッドは...腐ってた(笑)。
1本はヘッドのソールに大きなヒビがあるので、多分打てばヘッドが割れてしまうだろう。
もう1本もヘッドのネック部分にヒビがあり、手で触るとその部分が剥がれて落ちるが、よく見るとこのヘッドはシャフトがソール迄貫通している。
ならばネックの小さなヒビは多分打つのに影響しない...ただ接続部分のパーシモンの劣化だろう。
もう1本は酷いソールの状態だが、今の所はヒビは見つからない。
ただ、このウッド3本のグリップが...正真正銘腐っている。
元は革製だったかもしれないものは石の様に硬くなっていて、剥がそうとするとカッターナイフの歯が折れて殆ど「刃が立たない」。
もう一つは訳の分からない溶けたボロボロの物質で、硬い所と柔らかい所がある気持ち悪い状態。
もう1本もとろけた昆布の固まったようなものがついていて気持ち悪い事この上ない。
このうち2本は使える可能性があるので、なんとか剥がそうとしているのだが...どうなるやら。

もう1本使えそうだと思っていたニブリック。
これも「あちゃ~」。
錆が深い所迄浸透していて、少し取ろうと思ったらリーディングエッジがボロボロになって行く(笑)。
でも、ボロボロを気にしなければなんとか使えるかも。

...しょうがないなあ、オクなんだから「外れ」は。
これからこうしたものを手に入れたい方々は、この程度は覚悟の上で。
いい状態の使えるものをと言うなら、アメリカの「ルイビルゴルフ」を検索してみるといい。
日本の普通の高級ゴルフセットを手に入れる程度の価格で、フルセットが手に入るから。
(ウッドで1本3万円アイアンで1本16000円くらい)。

私はもう自分の遊ぶ分は十分手に入れたので、これを壊さないように上手く使ったゴルフを楽しむつもり。
皆さんには、アイアン1本4000円以下で手に入れて、ヒッコリーシャフトのゴルフを体験してみる事をお勧めする。

多分,,,いや、絶対ゴルフへの考え方が変わるから。