ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ティーショットってのは絶対に次を打てる所に打つもんだ!

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まあ、「ジジー」に限らず、ゴルフをプレーする原点なんだけどね。

スコアを気にしているゴルファーにとっても、ショットを楽しむゴルファーにとっても、何となくゴルフをやってるゴルファーにとっても、本当はこれがプレーの上での最重要事項なんだよね。
ティーショットは、絶対に次を普通に打てる場所に打つ事!」
この「普通」と言うのは別にフェアウェイでなくてもいい。
普通のスイングが出来るなら、ラフでも、前が開けた林でも、ベアグランドでも、アゴが近くないバンカーだっていいし、水に潜ってなくて普通にスイング出来るなら池だって川だっていい...ただし、そう言うハザードの場合は単にボールのあった場所が幸運だったと言うだけの話だから、そんな所に打たない方がいいんだけれど。

普通のゴルファーの場合にスコアを崩す一番の要因(スコアをつけていないゴルファーの場合は、ボールを無くしたり景色を見る余裕を無くしたり、疲れ過ぎたり怪我したりする原因ね)は、ティーショットのミスである、と言うのは今では多くのゴルファーに知られた事柄だろう。
アプローチだのパットのミスがスコアを崩す大きな原因だなんて言うのは、少なくとも80を普通に切って回る人達だけの話。
普通のゴルファーは、大叩きする時にはグリーン回りにつく迄に既に取り返しがつかない程一杯打ってしまっている...その原因がティーショットのミスと言う訳だ。
まず多いのはOBや1ペナゾーンに打ち込んで、次のショットが前進4打とか前進3打になること。
そしてOBや1ペナでなくても、林に打ち込んで「出すだけ」になったり、池に打ち込んで1ペナドロップしたり、藪に打ち込んでアンプレ宣言する羽目になったり...簡単に言うと普通のゴルファーの多くは「大抵ティーショットのあとで2打目が打てずに、次に打つのが3打目や4打目になってしまう」。
そして、そこでまたなんとか取り返そうと余計な力が入るので、それがまたミスを呼んで大叩きになる。
...身に覚えが一杯あるだろう?

コンペなんかで白ティーからやる場合を思い出してみればいい。
同伴競技者でも前の組でも後ろの組でも、大概のコースにある距離の目安の200~230ヤード地点にあるポールを越える飛距離のゴルファーなんて殆どいないはず。
たまに越える人がいても、右に行ったり左に行ったり...フェアウェイをキープしてそのポールの前後に打って行ける人達は、まあシングルハンデかその近くのオフィシャルハンデを持つ人達だけだ。
ただ、飛ばなくたって次のショットを普通に打てる場所にボールがあれば、そんなに飛距離に関係なく殆どの人がグリーン近くには打って行けている...グリーンに乗せるのは難しいけど、3打目(パー4の場合ね)では誰でも乗せる事が出来る場所には行けるのだ。
これで、良ければパーも取れるし普通にボギー、悪くてもダボで上がれる。

結局これが多くのゴルファーにとっての「1番のスコアの秘訣」なのだ。
2打目が普通に打てさえすれば、ゴルフを十分楽しめる...残り距離が多少遠かろうと関係ない。

なのに...ポールも越えられないのに「飛ぶ」と言う評判のドライバーを手に入れ、必死に練習し、ティーグランドで力の限りクラブを振り回す...殆どが鬼の形相で歯を食いしばり、身体のどこかが痛かったり、不整脈があったり高血圧だったり、花粉症だったり昨晩眠れなかったり、痛風だったり痔だったり、孫の顔も年金の事も、自分の歳やそれまでの人生迄忘れて....そりゃあ、ミスになるだろう。
男50を過ぎたって、いやいや60・70まで過ぎたって、「飛ばしっこは男の本能」だって言うけどねえ...

2打目を普通に振れるゴルフを考えようや。
その為には、「ドライバーが一番自信があるし、安定している」と言う人を除いて、「ティーショットはドライバー」ってのをやめてみよう。
ただし、3Wや4Wのティーショットは「ドライバーよりヘッドが小さい分ドライバーより安定していない」と言う人は結構多いし、ドライバー並みに飛ばしてやりたいなんて欲が出易い。
ロングアイアンなんてのは最近バッグに入ってもいないだろう(本当はゴルフの快感はロングアイアンにあるんだけれど、それはまた別の時に)し、殆ど使ってなければ当たるはずもないから除外。
と言う事は、普通のゴルファーは得意のユーティリティークラブでティーショットを打ってみる、と言うのが最善の方法。
ただし!
ティーショットだからといって、いつもより力を入れるのは厳禁。
自分の把握しているそのクラブの「いつもの距離」を打つこと。
更に望むなら必ず自分の球筋を打つ事...いつもそのクラブでスライスを打っているならその球筋、フックならその球筋。
目的は2打目を普通に打てる事なんだから、飛んで無くたってそんな場所にボールが行ったら大成功。
「飛ばしが快感」と思っている人には抵抗があるし、面白くないだろう。
しかし、そんなゴルフでホールを攻略する事は、人生の酸いも甘いも噛み分けた「大人」にとっては奥の深い粋なゴルフになるはずだ....これが不満のご仁には、「そんなおぬしは永遠の青少年でいればいいよ」と言っておこう。
それも美学だし、あとでスコアを気にしたり、愚痴や後悔や泣き言や言い訳を言わなきゃ立派なもんだ。

そんなゴルフも「ここは広いし大丈夫」、とか「此処は得意なホールだから」なんて理由でドライバーを振り回したくなったら、それも結構...所詮楽しむ為の遊びなんだから。
それに、トラブルショットこそゴルフの醍醐味なんて言う自分のようなゴルファーには退屈かもしれない...なんて事は無い、いらぬ心配余計なお世話(笑)。
だってそんな事したって、曲るときは曲ってトラブルになるのが自分らのレベル。
ちゃんとトラブルショットは楽しめるし、スリル満点になる事は保証する。

試しに一度、ドライバーをバッグに始めから入れないでゴルフをしてみるといい。
きっと自分の「違うゴルフ」を発見出来る...ただし、替わりのクラブで「飛ばしてやる!」なんて力んだりしなければ、ね。