ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

アプローチの方法(昭和とアメリカン?)

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少し前に「忘れられないプロゴルファー(涂阿玉)」を書いていて、思い出した事がある。

それはある試合でショットが不調だったのにも関わらず、全てのピンチを素晴らしいアプローチで凌いで優勝した彼女の、インタビューでの質問への答えだったと思う。

「ワタシアプローチはサンド一本だけよ」
「一本だからそれを沢山練習して上手くなれるね」
「何本も練習するの難しいよ」

この当時、アメリカ男子ツアーでの優勝者達に「ダイナミックなフォローとフィニッシュが特徴な、いずれも似たようなスイングの若くて長髪の選手達」が増えていた。
大学ゴルフ出身のそんな若者達の、合理的でシンプルなスイングは後に「アメリカン打法」と呼ばれて、「これぞ未来のスイング」、「これからはこう言うスイングでなくてはダメだ」とゴルフ雑誌等で言われていた。

そんな連中のアプローチも「なるべくシンプルで合理的で簡単に」と、「同じ構え・同じボール位置で同じスイング・クラブだけ換える」が基本で、それが現代ゴルフのアプローチと言われていた(現在でも、かな)。
そこに、彼女の「全て一本のクラブで、ボールの位置を変えてするアプローチの方が易しい」、と言う言葉だったので印象に残った。

その言葉を聞いて自分の事を考えてみた時、始めは確かに一本のクラブで...それも7番アイアンの転がし一辺倒で良くピンに寄っていた気がする。
それがバンカー越えやら、池越えやらの「上げなくちゃいけない」アプローチが必要になり、今度は56度のサンド一本にして、これもそれなりに寄っていた。
迷路に入ったのは、そこに52度やら58度やら60度やらの「何やら上級者が使っていそうでカッコいい」ウェッジを入れ始めてから(笑)。
確かに有効な道具だろうけれど、使う自分が寄せ方を迷うのには十分な迷道具でもあったみたい。
なにしろ普通に転がせばなんでもないのに、周りの目を意識して無駄に上げようとしたりスピン効かせようとしたり...根が馬鹿だからなあ。


涂阿玉を見てみれば、彼女は56度のサンド一本だけど、アプローチのメインは「出来る限り転がし!」。
上げるのはそれしか方法がない時だけで、転がせる限り転がしている。
それを基本にボールの位置を変え、フェースを開閉し、タッチを出して行く。

一本でボールの位置を変え、「転がし」や「上げ」を練習して行くか...全く同じ打ち方でクラブを換えて行くか?
どっちが絶対に正しいと言う答えは無いだろう。
どちらにも一理あるし、後はそれぞれの美学とか好みのスタイルの問題だ。
なんだか「昭和の技のゴルフ」対「現代のオートマチックゴルフ」の違いのようにも見えるが、多分感覚の違いでどちらが有利と言うものでもないはずだ。

現在、自分は今は殆どを50度のウェッジの転がしが基本。
58度は「どうしても上げなくてはしょうが無い時」のみ使用。
...でも、練習しなくちゃ寄らないわな(笑)。


さて、あなたはどっちが好み?