ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

熱中症に気をつけて!

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ずっと35度以上の強烈な暑さが続いている。
きっとゴルフ熱中症のゴルファーはこんな中でもプレーを続けているんだろうけれど...本物の熱中症には本当に気をつけて欲しい。

冗談ではなく「死ぬ」可能性が高いんだから。

以前8月の暑い日にプレーしたアップダウンの強いあるコースで、そこのベテランキャディーと話した事。
...その頃は、カートの導入してあるコースは少なくて、殆どのコースは「歩き」のプレーが当たり前だった。
そのコースの18番は、まずティーショットを打ち下ろしてから2打目、3打目をずっと打ち上げて行くホール。
かんかん照りの暑い日、風もなく35度くらいの気温は芝の上では40度を超えていただろう。
急な登りのフェアウェイを打ち上げて行ってやっとグリーンまで登り着いた時には、4人全員が肩で息をしてハアハアと喘ぐだけで言葉も出なかった。
グリーンの上はなお暑く、膝から下は熱湯の中に足を突っ込んでいる様な感じ。
喘ぐ口の中に入って来る空気は、熱いお湯の様だ。
最初にパットを打つ人は、ずっと呼吸が荒いまま治らず、ファーストパットはとんでもないミスパットになった...それは残りの3人も変わらず、あまりの辛さに「もうどうでもいい」なんて気になっていた...その頃はまだ40前で、元気一杯の連中ばかりだったのに。
それで、キャディーに冗談のつもりで「これじゃあ、夏は人が死ぬでしょう」って言ったら...
「実は去年は3人お亡くなりになったんですよ」

もちろんそんな事はニュースにならない...なぜかと言えば、そうしたケースで亡くなる人は救急車で運ばれて重体のまま病院で何日か過ぎてから死ぬから。
コース内で心肺停止なんて状態になったり、運ばれてからすぐ亡くならない限り「ゴルフで死んだ」事にはならないのだ。
こうした「コースで倒れて病院で亡くなるゴルファー」が年に何人いるのかはよくわからない。
しかし長いゴルフの経験の中で、何人ものばったり倒れた人や具合が悪くなって救急車で運ばれた人を見ている。
酷い話では、気分が悪くなってハーフでやめた人が風呂場で浮いていた、なんて話さえ聞いた。

自分も十年以上前、熱中症になりかけた体験があるのでそれを書いてみる。
それは、猿島ccの当時の年間会員の8月の月例だった。
天気は晴れで、朝から太陽がギラギラと燃えていた。
体調は普通、ちょっと寝不足ではあったけど。
一応水分や夏用の対策はしていたし、平らなコースで乗用カート使用のプレーなのでそれほど無理はなかったと思う。
調子はよく、午前中のアウトはパープレー、(ハンデは6だったので)午後のインは5オーバーでも優勝なら楽勝だろうと気分良く休憩に入った。
よくクーラーの効いたレストランで40分程食事と休憩をして、午後のインスタート。
ハウスからコースに出た時は、まるでお湯の中に飛び込んだ様な不快な暑さをアウトスタートの時よりずっと強く感じた...多分レストランで冷え過ぎたのだろう。
なんだか耳が詰まった様な感じがしてくる。
アドレスでは自分の重心がフワフワしている様な気がして落ち着かない。
ボギーとパーを繰り返して、13番くらいから視界がだんだん白っぽくなって来た。
集中力がなくなり、簡単なアプローチをミスする....この頃同伴競技者は午前中となんだか違うと感じていたらしい。
14番くらいで、自分の視界から色が薄まって行って、自分でも「これはおかしいな」と感じ出す。
15番のパットを打つ時に自分が見ている景色が、白っぽくてグリーンの色もついていないのを自覚する...最初のパットが当たり損ねだった時に、「どうも変だから止めるわ」と言うと、同伴競技者も「顔色が変だしフラフラしてるからやめた方がいいと思っていた」と言い、すぐにコースに電話をかけて迎えを読んでもらう。
一応挨拶をしてから、ハウスへの近道をふらふら歩いている時に迎えのカートに出会い、乗せてもらいハウスに帰り着いた。
直ぐに風呂場に行き、水シャワーを座ったまましばらく浴びる。
どのくらいの時間だったか冷水シャワーを浴び続けてから、落ち着いて来たのを感じて(視界に色が戻って来てから)着替えてソファーで横になった。

アウトで36、午後ノーリターンと書かれた黒板を見て仲間に笑われたけど,大した事がなくて良かったと思っている。
悪い時には、それで人生終わりってことだってあるんだから。
体力にいくら自信があったって、その日の体調でこんな事が起こりえる。
いくらゴルフに熱中してたって、みんなまだ死ぬには早いだろう?
「暑さ」は舐めちゃいけない。

真夏のプレーをしている方々、くれぐれもご自愛を!