ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2013年全米プロ最終日

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暑くて寝られない様な状況で、つい見てしまった全米プロ。
この前の三日間もちょこちょことは見ていたが、石川と松山が予選を通ったとか、ミケルソンやウッズが沈んだままだとか...今までの三つのメジャー程の興味がわかないので、そんなニュースのかけらを聞き流し・見流していた。

しかし、結局優勝争いが決して飛ばし屋ではないJ・ヒューリクとJ・ダフナーの二人に絞られた様なので、今日は朝の5時前から見ていた。
いずれも300ヤードは飛ばせない二人(と言ってもダフナーは結構飛ぶ)の、セカンドショットやアプローチショットの腕の妙技に興味があった。

特にヒューリクは、ダブルオーバーラッピンググリップ使いとしてこのコースにどう対応して行くのかを見たかった。
以前自分でダブルオーバーラッピンググリップをやってみた時、普通のショットでは凄くいい感触だったけど、ちょっとでもトラブルに行ってラフなどの強い抵抗がある場所からのショットではヘッドが抜けずに指を痛めたり手首を痛めたりして、とてもやり続けられなかった(最後は指が捩じれて痛くてグリップ出来なくなった)。
...この難しいコースセッティングの中で、ヒューリクのその辺のショットを注意深く見ていたが...

やっぱりヒューリクも、ラフからのショットで芝に負けて手が痛そうにしているシーンが何回かあった。
普通のオーバーラッピンググリップでは持って行けるところで、ダブルオーバーラッピングではヘッドが抜けずに結果として指や手首の捻挫の様になってしまうのだ(実際にヒューリクは手首をひどく痛めて手術もしている)。
ずっとダブルオーバーラッピンググリップをしているヒューリクでさえ、トラブルでは手首や指を痛めるんだから...やっぱりトラブルやパワーが必要なシーンでは、グリップは普通に戻した方が良さそうだ。

そのグリップなのに、ヒューリクの最終ラウンドはダフナーよりずっと多くティーショットをラフに入れてしまったんだから、ダフナーが勝つのは当然だったろう。
それにしてもダフナーのアイアンの切れは半端じゃなかった。
勝負所であれほどピンに絡む球を打てるそのスイング....スイング自体はアメリカの大学ゴルフ出身の普通の「合理的な奇麗なスイング」...両腕をなるべく長く伸ばしている事を意識している様なスイングは、これから年を重ねると苦しくなるとは思うが。
面白いのはそのワッグル....あまり何回もやるのは見ていて気持ち良いものじゃないけれど、そのワッグルが終わると同時にバックスイングを開始する...ワッグルの後一度もヘッドを止めないそのリズムは「プレッシャーが出てくる隙を与えない」と言う感じで、参考になるだろう。

結果はダフナーのメジャー初優勝だけど、別にそれはどうでもいい。
二人のアイアンのインパクトのときの乾いた音が、耳に非常に気持ち良かった。
あの音のイメージは忘れないで、これからのアイアンショットの基準音にしたいなあ。

それにしても、暑い夏だ。
お盆を過ぎたら、ラウンドして試したい事がいろいろ出来た。


でも、とりあえずは、夏から逃げて潜伏する....(クーラーの効いた部屋の中だけど)