ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

本当のゴルフの醍醐味を知りたければ、ロングアイアンを練習しろ

イメージ 1

「ロングアイアンは、どのクラブよりも攻撃的な武器だ。本当のゴルフの醍醐味を知りたかったら、ロングアイアンを練習すると良い」...ヘンリー・コットン。

正確には、トーマス・ヘンリー・コットンと言う。
全英オープンを3勝したプロゴルファーだが、アメリカでは1勝もしなかった。
ナチュラルゴルファーと呼ばれたサム・スニードと違い、理詰めでスイングを作り上げて行った苦労人という。
特にアイアンショットの名手で、ロングアイアンからショートアイアンまで、グリーンを狙うショットは1ピンを外れる事が無かったとも言われている。

そういうヘンリー・コットンが、ロングアイアンをゴルフクラブの中で「一番攻撃的な武器」だと言うのが面白い。
この理由というのをいろいろ調べてみると
1・ロングアイアンはある程度スイングが出来ていないと打てない。
手先だけとか、力任せに打ってもろくにボールが飛ばない。
そのかわりに、スイングプレーンがしっかりしてくれば非力でもボールは上がるし、飛ぶようになる。

2・ロングアイアンが打てるようになれば、ミドルアイアン、ショートアイアン、ウェッジまでのアイア
が違和感無く、易しいクラブとして打てるようになる。

3・ロングアイアンは、ショートウッドよりもインテンショナルにボールを操りやすく、特に球を抑えて打つのに適している。
つまり、風に強い。

なんて事が言われている。
確かに3番アイアンが普通に打てるようになれば、5・6番なんて非常に易しく感じて、「グリーンに乗るのが当たり前」なんてショットを普通に打てるようになるかもしれない。
7・8番やウェッジなんて、それこそ「ピンに絡んでたり前」なんて事になるだろう。

我々がロングアイアンを難しいと感じる...(ろくに当たらず、ボールは上がらず、飛距離なんてバラバラ)なんて結果になるのは、上体が突っ込んでアウトサイドインの軌道が酷かったり、右肩が下がってボールを上げに行ったり、左肘を引いて合わせに行っているからで、ちゃんとスイング出来ていれば打てるはずなのだ。
実際、何発かに一発でも当たると、その打感の気持ち良さ、低く伸びる弾道の美しさに感動はする。
しかし我々レベルでは、ロングアイアンを続けて何発も同じような弾道で打つ事は、本当に難しい。
...それはつまり、自分のスイングが悪いってことの証明なんだけど。

そういう意味ではロングアイアンが打てるようになる事は、スイングが良くなる事だとも言える。

...「ゴルフの醍醐味」とやらを、知らないで生きて行くのも口惜しいし、流行のユーティリティーやショートウッドに逃げるのも腹立たしい。
ここはヘンリー・コットンを信じて、ロングアイアンの練習を初めて見ようか...

...練習場で大汗かいて、ドスッだのパコンだの、ペケッだのゴツンなんていう音ばかりさせて、ろくにボールが宙を飛ばないで嘆いている男がいたら、それは私だと思って軽蔑や同情する事無く、やさしく「ほっといて」下さい。
いつか200ヤード前後から、ロングアイアンで宙を切り裂くようなショットを、ピンに絡ませて打ち抜くつもり...なんだから。