ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2012年の全英オープンが始まる

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今日の夜から、2012年の全英オープンが始まる。

今年はイングランド北部のロイヤルリザム&セントアンズ。
全英オープンを開催するコースの中では最多の、206個のバンカーが待ち受ける難コース。

記憶に残るのは、1979年のこの大会。
眉毛のつながった若くハンサムなスペイン人セベ・バレステロスが、ティーショットを駐車場に打ち込んだあと、そこからスーパーショットを見せてバーディーを取った伝説のシーン。
セベは、このコースでの全英オープンをもう一度勝っている。

彼の若さと、破天荒なゴルフと、そのトラブルショットの際の楽しそうな顔が忘れられない。
...今、その若者も既に亡く、ただ人生の短さと時の流れの速さを思い知る。
コースは悠久の昔からそうであったような荒涼とした姿を見せ、流れる雲も吹き渡る風も変わらずに其処にあり続ける。
華やかで光に満ちた祭りのようなマスターズとは違い、全英オープンの舞台はいつも厳粛な時の流れと、その流れに流されて行く人生を感じさせる。

自分にはこういう場所でゴルフをする機会は来ないだろうけれど、不思議にこの荒涼とした風景を懐かしさと憧れとが交じり合った気持ちで見ている。

一時は時代を背負うだろうと見たマキロイは、普通の強豪プロになり下がり、大人になり切れないウッズに無敵の力は去り、ババ・ワトソンをはじめとするアメリカの新興勢力達もこのコースに通用するかが疑問とされ...気持ち的には、往年の古豪の復活が楽しみな全英オープン

風が強く吹いて欲しい。
その中で、奇麗なスイングフォームなんぞ役に立たないゴルフが展開して欲しい。
インパクトと、ボールを操る腕だけが通用するゴルフ。
鍛え上げられた名手達の、そんな「技」のゴルフが見てみたい。