ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2010全米プロ雑感

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ゴルフの「メジャー」というのは、春のマスターズ、夏の盛りの全米オープン、夏の終わりの全英オープン...なんてイメージがあって(勿論全英オープンはイギリスの夏の盛りなんだけど、そう見えないので)、残った全米プロというのはアメリカだけが言っている「メジャー」で、本物のメジャーではない「おまけ」のようにしか感じられない。

なので、朝早くとか夜遅く起きて「頑張って見る」気にはならず、「つけたらやってた」程度の興味しかなかった。
誰が優勝するにしても、別にどうでもいいや、なんて。

ところが最終日、色々なハプニングがあって面白がって見ている自分が居た。

例えば、マキロイ...マスターズ、全米オープンでこそ予選落ちしたけれど、残る全英、全米プロではいずれも3位タイという成績、今年米ツアーでも1勝を上げて、日本で大騒ぎしている石川よりはずっと先に行ってしまったように感じる。

タイガー、ミケルソンの凋落...もう盛りの時を過ぎて、去り行くヒーロー達の後ろ姿を見ているような気がした。

米ツアーナンバー1~2の飛ばし屋、B・ワトソン、D・ジョンソンの苦闘。
D・ジョンソンは、全米オープン最終日、首位スタートから82の大叩きで撃沈。
そして今回、逆転して首位に立ちながら、ペナルティ2食らって結局最終に73で5位タイに沈んだ。
...しかし、あの「バンカー」。
観客がびっしりと立っている場所がバンカーとは...というより、いくら数が多くてもバンカーの中に観客を入れて踏み荒らし放題で「バンカーだ」はないだろう。
でも、あの時に最初にうっかりとソールしたD・ジョンソンは、すぐに「あれ?」と気がついて指差して何事か呟いていた...この時に、あらかじめ渡されていたと言うローカルルールの「バンカー」だと気がついたように見えた。
その後のアドレスの時にはソールしてなかったし..。
今年の彼はこんな事が「良い経験」となって、近いうちにブレイクしそうな気がする...性格的におっちょこちょいでなかったなら、だけど。

B・ワトソン...数年前から注目していたんだけど...やっぱり。
彼は飛距離は出るし、小技は上手いし、パットも上手いし...才能素質から言ったら、タイガー並みとはいかないまでも、J・デイリー並みなのに。
それが31歳でやっと1勝...今回も大化けする大チャンスだったのに、「やっぱり」最後にやってしまう。
前から、彼は追いつめられたりプレッシャーがかかる場面では、不安げに目が泳いでしまう表情を見せていた。
自信や強気に攻める迫力がなくなってしまうのだ。
得意のフェードボールが、腰が回らずに引っ掛ける...引っかけが怖くてプッシュする、そんなシーンを良く見て来た。
残念だなあ、彼はスーパースターになれる資格があるのに、このまま終わってしまうんだろうか。

優勝したカイマーには前途洋々の未来が開けているんだろうけど、負けたこの二人の未来の方が俺には凄く気になってしょうがない。
そんな2010年のメジャーの最終試合...次は来年のマスターズか。