ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

雑感全英オープン

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祭りが終わった後の寂しさを感じている。

4日間見ていたときに感じたこと。

今回、英国のBBCテレビはハイスピードカメラを駆使して,様々な場面で超スローモーション画像を見せてくれた。
インパクトの瞬間,ラフでのクラブヘッドの動き、トラブルショットの数々でのクラブとボールの動き等々。
一番面白かったのがバンカーショットでのスローモーション映像。
フェースの開き方の具合,クラブの動き,砂の取り方,爆発のさせ方,あるいは切り取り方...
それぞれの世界一流のプロの打ち方が,実に良くわかるような映像だった。
それぞれの状況において,バンカーショットには実にたくさんの打ち方があるものだと感心した。
あるいはトラブルショットにおいて,クラブがどう動いてしまうのか,なんてのも興味津々の映像を見ることができた。

さすがBBC...と言いたいところだが,カメラマンが選手の打ったボールを追う技術の低さにはあきれた。
はじめは曇り空や,雨雲のせいで見にくいんだろうと思っていたけど、天気がよくなっても青空であってもやっぱり選手の打ったボールを捕まえきれていなかった。
誰かが打つたびにカメラを振り回して頓珍漢な方向を探すものだから,見ているこっちが目が回ってしまう。
殆どの場合フェアウェーに落ちたボールが、転がって止まりかけてからやっと見つける始末。
思わず「どこ探してんだよ! 下手糞!」なんて言いたくなる。
あのタイガーのロストだって,日本のテレビのカメラマンだったらどこに行ったかカメラで追えたんじゃないかと思う。

優勝したシンク...ゴルフ界にとっては「よけいなことを」だったろうなあ。
ワトソンが優勝した場合の世界のゴルフ業界に与える影響は,(中高年の)クラブの売れ行きやゴルに行く機会の増加や、多分この後1年以上続く一般人をも巻き込む話題となって,莫大な経済効果があったと思う。
残念ながらシンクは、あの「カーヌスティーの悲劇」のバンデベルデに対する優勝したポール・ローリーのような立場になってしまうだろう。
バンデベルデのことは後々までも話題になっているが、ポール・ローリーが話題になることは今では全くない。
今回も破れたワトソンはきっと後々まで「惜しかった」という意味で語られるだろうけれど,シンクはよっぽどこの後に目覚ましい活躍をしない限り、「そういえば」程度の存在になってしまうだろう。

イギリスの3人,面白い個性の持ち主ばかりでこれからが楽しみ。
特にやたら背が高いクリス・ウッド...背も高いが顔も長いし胴も長い,髪型も強烈だしあれで22歳ってのも面白い。

ヒール役のジョン・デイリー...いいなあ,存在感があるなあ...途中でくわえ煙草でやってたけど,彼が映るとなんだか笑ってしまうのはなんでだろう...そういえばヒメネスも葉巻吹かしてたとか。
はじめっから善玉を捨ててヒールに徹しているデイリーには,それはそれでいいんじゃないか、と。

...海岸が映るたびに見ていたんだけど、夏だっていうのに海遊びしている家族連れなんて全然いないよなあ...厚着して観戦している子供の姿を見て,改めて彼の地の気候の厳しさを思い知る。
こんな土地であの風が吹くリンクスで,よくゴルフなんか始めたものだ。
昔は高かったというボールで,あの草の間だ...どれほど必死にロストしないようにプレーしたか,,,上手くなるのも速かったかもしれないな。

...あのラフの草の中には,いったいどれくらいのロストボールが眠っているんだろか...