ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

日本の試合...2

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面白くない、と書いた日本の試合。
どうして面白く感じられないのか...それは昨日書いた。

それなら、どうすれば面白いと感じることが出来るのか、を考えていた。

一番の方法は見ている我々が、テレビに出ている選手に共感できること、なんだけど...今の放送の仕方では、それが出来ない。
10年20年前の選手達と違って、今の若いプロ達は子供の頃からある程度のプロやコーチについて、基本的なスイングをたたき込まれているから、みなクセのないスイングで遠目では見分けがつかないことが多い。
だから見ている我々は解説者なりテロップなりで、名前が出てから「ああ、誰々だ」なんて理解して、おまけに映るのは優勝争いしている組で、それもティーショットとグリーン上くらい。
これで興味を持てっていわれても無理だろう。

...では、どうするか?
選手に「二つ名」「ニックネーム」「売り文句」をつけるのはどうだろう?
昔なら「パンチショットの戸田」「水平打法の橘田」「ダウンブローの陳」等々の「得意技の二つ名」を持ったプロがいた。
少し前なら「ジャンボ尾崎」なんてのもイメージから来たニックネーム...(そのあとに誰かがつけた「コンコルド青木」なんてのはなんだか恥ずかしくて消えてしまったが)...そんなのでもいい。

この前の試合でも、優勝した平塚プロのフィニッシュまで振り切らないコントロールショットは、実に美しい「売り」になる技術だと思ったし。
...その平塚プロのショットに例えば「平塚のスナイパーショット」とでも名を付ける。
フルショットしない、コントロールショットを全てこんな風に言って、他のショットと区別する。
...例えば、あるプロは木の真後ろからでも90度以上曲げて狙うのが得意だから「90度曲げの・・」だとか、どんなところからでもピシッと打ってくる「悪所打ちの・・」だとか、135ヤードならタイガーにも負けない「135ヤードの・・」だとか、アプローチは全て低く出してスピンで止める「低止めの・・」だとか売り名を付けるのだ。
あるいは技術ではなく、常にどんな場合でもフルショットで望む「満振りの・・」だとか、絶対に最後まで諦めずに闘争心丸出しで臨む「ゾンビの・・」だとか...

実際にスコアをまとめるには、淡々とクールに頭を柔らかくプレーする方がずっと良いのは百も承知で
、そんなことを考えた。
個性豊かな、プレースタイルに共感出来る、そしてアマチュアではない「プロ」だからこそ出来るプレーを我々は見たいのだ。
マチュアの延長の自分のためだけのプレースタイルでは、世界レベルの試合で活躍しない限り我々の目を引くことは難しくなっている。
だから、せめてそれぞれのプロが育て上げた「得意の一芸」を看板にして我々に披露してもらいたい。
そしてテレビもそれに協力して、そんなそれぞれのプロの得意の売りの場面があったら、(たとえ優勝争いをしていなくても)それを放送してもらいたい。
そうすれば、「おお、さすがプロしかできない技だ!」「こんな場面でこんな事が出来るのか!」という驚きと共にその選手の名前も売れるし、その選手に肩入れする人だって増えるだろう。
そうして選手の名前と得意技が知れ渡ることが、ツアーの注目度を上げ、「見る気」にさせる、と思う。
「自分もプレーする」ゴルフというゲームであればこそ、「自分が出来そうもないプレー」や「いつか自分でモノにしたい技」を「見たい」という欲求は強いはずだから。

ただ、ニックネームといっても石川に「はにかみ王子」なんてのは「なんだかなあ...」だし、得意技が「ガッツポーズ」だけなんてのは勘弁して欲しいけど。

無理だろうなあ...