ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2009年マスターズ最終日

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自分の予想では、カブレラの優勝だった。
でも心情的にはペリーに「最年長優勝」をして欲しかった。

朝早くから始まった中継では、最終組がスコアを伸ばせないのを尻目に,6組も前のスタートだったウッズ、ミケルソン組が派手なゴルフをやり始めていた。
お互いに相手を意識するこの二人が一緒の組になったことで、ギャラリーの大半は地味な最終組よりも派手なこの組についていたようだ。

特にミケルソンのアウトのスコアは30!
タイガーも追いかけて「ひょっとするとこの二人が優勝?」なんて事まで、考えられるような勢いだった。
だがその勢いもミケルソンが、12番でクリークに入れてダボを叩いて止まってしまう。
カブレラはアウトではシャンクまで出て、完全に出遅れ。
ペリーもパットが中々入らず、アウトはパープレー。
それが遂に先に12番でやっとバーディーを獲り、続いて15,16番で連続バーディーを獲って2打差をつける。
この16番のピン側30センチくらいのスーパーショットを見て、「今年はペリーだ!」と思った途端に...本人も強くマスターズ優勝を意識してしまったんだろう。
17,18は別人のようにスムーズさのないプレーとなって、連続ボギー。
いつの間にかの、戻ってきたカブレラと、先に上がっていたチャド・キャンベルとで3人のプレーオフに。
優勝が見えた途端に150ヤード未満の距離を、マスターズに出るような一流ゴルファーがフェアウェイの良い場所からグリーンに乗せられない、というドタバタも愛嬌か...
結局優勝はプレーオフ2ホール目の10番でボギーを叩いたペリーに対して、手堅くパーでまとめたカブレラとなった。

気持ちではペリーに優勝させたかったけど、クセのあるスイングが緊張でいっそうぎくしゃくした動きになって、球がばらけてしまうようでは厳しかった。

そして片山が大健闘して2打差の4位。
もっともっと騒がれて良いはずなのに、世の中がしらけているのは何故なのか片山は考えた方が良い。
伝聞による情報ではあるのだが、複数のエピソードが彼の問題点を指摘している。
それは一言で言えば
「ゴルフで得たものは、ゴルフに返せ」ということのようだ。
ゴルフで得たものを全て自分の懐に入れてしまう、という複数の情報が真実かどうか判らないのだが、そういう噂をいくつも立てられる、というところに彼の弱点ないしは欠点が見えるのではないだろうか。
見ていて感動するようなゴルフをしていたのだから、人間性が問題になるように言われるのは実にもったいないと思う。
今田は、彼の憧れだったマスターズで、最終日3アンダーを出した。
これから始まる彼とマスターズの物語の、続きを見たいものだ。

最年長の挑戦、ライバル同士のメンツをかけた闘い、成り上がろうとする無名のゴルファー、アルゼンチンの夢を果たしたゴルファー、応援する家族達の悲しみの涙、ねぎらいの涙、夢の実現に緊張する若者、届かなかった夢への思い....なにも筋書きのない、予測のつかない未来にこそ、感動するドラマがあるんだということを実感した4日間だった。