ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2009年マスターズ2日目

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二日目は、どうしても予選を通るかどうかが一番の見所となる。
トップが多少走っていても、普通は三日目にスコアが大きく動き、それからが優勝争いの本番となる。

メジャーといっても、全米プロなんてのはアメリカだけがメジャーと思っているようなもので、感覚的にはゴルフ発祥の地イギリスでのナショナルオープンと、世界で一番ゴルフが盛んなアメリカのナショナルオープン、それにこの「祭典」マスターズが本物のメジャーという気がする。

特にこのマスターズは他と違って、特別なルールがあってそれがまた魅力となっている。
その一つが、一度優勝すれば生涯ずっとこの試合に出ることが出来る、というもの。
つまり身体が動けば、出たければ何時までも出る権利があるということ。
そうはいっても、あまりに年をとって、とても優勝はおろか予選通過にも遙かに及ばないスコアしかでなくなると、若い人に出場のチャンスを与えるために、ここからの「引退」を表明して去って行く往年の名プレーヤーが出てくる。
二クラスもパーマーも、そうやって引退していった。

今年はそれが、ゲーリー・プレーヤーとファジー・ゼラーの二人だった。
70才を過ぎたプレーヤーは、「80を叩くまで出る」と言っていたが、今日83を叩いて引退をする。
日本にも好意的で、世界で色々な若手を育てて、今でもトレーニングを欠かさない「元祖アスリートゴルファー」...もう既に伝説的存在ではあるが、今日本当に伝説になった。
ファジー・ゼラーも現役からの引退を表明して、今日は娘をキャディーにして回っていた。
かっての豪快なプレーボーイも、タイガーウッズに対するジョークが「人種差別だ!」と抗議され、最近はすっかり大人しくなってしまっていた。

そして、今日で大会を終えるのは、やはりここまでだったかの石川遼...よくやった方だとは思う。
一緒に回ったアンソニー・キムが4アンダー、マキロイが1オーバーという結果が全て。

それに、ああ「クリス・エバートがついて回ったのにダメだったか」のグレグ・ノーマン...でも、本人が「リーダーボードは全く見ずに、エバートの顔ばかり見ていた」「彼女の声はよく聞こえた」なんて言うくらい幸せなんだから、まあ、いいか。

エルス、グーセンが落ちたのにも時の流れを感じるが、96位がプレーヤー17オーバー、95位レイモンド・フロイド14オーバー、94位トム・ワトソン13オーバー、93位ベン・クレンショー12オーバー、90位タイファジー・ゼラー11オーバー...なんていうのを見ると、時間が、時代が過ぎて行くのを実感して、酷く寂しい。

特にこのマスターズでは、華やかな一時代を築いた名ゴルファー達が、若い今盛りのゴルファーと同じ土俵で戦う事になるので、現実の厳しさを改めて感じさせる。

ああ、「花に嵐の例えもあるぞ、さよならだけが人生だ」ってわけだ...