ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

そんなにしてまで...

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今の季節のゴルフ場のスタートホールでの光景。

スタートハウスがある所では、必ずストーブがガンガン焚いてある。
そこでは、練習を終えた、あるいはストレッチを終わって、「さあ、これから」なんてゴルファーが集まってきて、それぞれにストーブに手をかざして暖をとっている。
すぐ後ろの窓からは、これからスタートする組の人達のティーショットが見える。
気合いを入れてアドレスしては、それぞれにショットを打っていく...はずの姿。

これから打つ人を除いた同じ組の人達は、みんなポケットに手を突っ込み、肩をすくめて寒さをこらえて待っている。
手に息を吹きかけて、かじかんだ手で必死にグリップしようとする人。
ティーグランドが凍っているので、穴明け器具で必死にティーをさす穴を掘っている人。
望んだ高さにならずに、もたもたとあちこちで穴を掘るゴルファーも。

そしてまず例外なく、ショットは不満足そのものという顔をしてティーグラウンドを降りてくる。
全員がティーショットを打ち終わると、次の組がストーブの前の特等席から、「あーあ」とか「しょうがない、行くか」なんて顔をして離れて、ドアを開け外に出て行く。
みんな一度はブルッと、身体を震わせてカートの所に歩いて行く。

もちろん、ストーブの前の暖かい特等席には、その次の組が腰を下ろして、いかにもホッとした顔をしてため息をつく。

なんだかこのストーブの前の席を動きたくない気持ちになってくるんだけれど、今日の朝早く家を出て、はるばるとやってきたんだから...と、一応やる気モードのテンションを上げようとする。
でも、窓から見えるのは、なんだか遠い世界の出来事のような気がしてくる。

やれやれ、みんな打ち終わったか...次はうちの組だよな...

天気はいい。
冬にしては穏やかな日だろう。
...だけど、寒い...グリーンもみんな凍っているんだろうなあ。
うちにいれば暖かかったのに。

何で俺は、こんな寒い日にゴルフしてるんだろう。
みんな何で、そんなにしてまでゴルフするんだ?

とか言っても、ティーグランドに立てば、なんだか浮き浮きしてスタートして行くんだけど。