ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

台風余聞(2023年6月4日・越谷洪水)

なくなって

予想以上に酷い被害が出た埼玉南部。
ウチもあわや床上浸水の状態で、翌日にはここら一帯のかなり広い範囲で家財道具の廃棄や大掃除を家族総出でやっている姿が見られた。
道路は排水と泥と積んである汚れた家財道具やゴミで汚れ、まだあちこちで水が引かず、「冠水のために通行止め」の標識があちこちに立ち、水没し立ち往生した車がそこら中で道を塞いで「普通の道」が大渋滞になっていた。

そして、あの翌日被害にあった近所中で話の中心になっていたのが、「この地区は水が溢れてもポンプは動かしません」と言い切った危機管理室の役人の言葉。
もし越水したら下流の東京方面で大きな被害が出るためにこの近所の被害は無視する、と言い切った担当者の言葉は、みるみる水嵩を増す床下の水を見ながら必死に役所にSOSの電話をかけていた住民達の絶望を誘うものだった。
(聞いてみると、この被害を受けた住民達は例外なく何度も役所に電話をかけていた。)

よく水が出ると言われていたうちの近所には、そのための対策として川の土手を嵩上げし、遊水池を作り、かなり性能のいいポンプをあちこちに設置していた。
現実に今までの台風では、道路に水が溜まってきてもポンプを稼働するとみるみる水位が下がって、まず床下までも水が入る事は無かった。
しかし、今回はそうした住民の要請に対してハッキリと「土手を越水する危険があるのでポンプは動かしません」と否定された...抗議する我々も「もし越水したら下流の東京方面でもっと甚大な被害が出るから」と言われれば悔しいのを我慢して引き下がるしかなかった。


...というのが、俺が関わった事実としての今度の台風による線状降水帯の被害状況。
それが、時間が経って(「噂話」も含めて)被害を受けた我々を馬鹿にするような情報が次々に出て来た。

まず一つは、川のこちら側で役所に電話して「ポンプは動かさない」とはっきり断られているときに、川の対岸ではポンプを動かしていて水が上がったことによる被害は全く無かったという事。
これはそっちの住民によると「前回の台風によって大きな被害が出たので、市役所に抗議して今回はポンプを動かした」んだと。
なんたる市役所の二枚舌・ダブルスタンダード...これでは先ほどの言葉に全く説得力は無い。

そして...住民の一人がやはり市役所に電話して聞かされたという言葉。
(これは伝聞なので確実な事実がどうかはわからない)
それが「さもありなん」という話なので、「フェイクかもしれない」という事前提で書いておく。
我々の住んでいる場所の近くに「龍Q城」と呼ばれる地下巨大施設がある。
田んぼの地下に高さ数十メートルの大空間を作り、普通の時には毎日見学ツアーまでやっている有名な施設だ。
行った人の話では地上から階段を数百段降りたはるか地下深くに、高さ十メートル・長さ6・3キロの空間が広がり、ギリシャの神殿のような柱が並んで幻想的な世界を創り出している、んだとか。
その施設の目的は、地上の大きな河川が決壊の危険があった時に、そこに莫大な量の水を貯めておく事が出来て、地上の水害の被害を防いだり軽くすることが出来る...と言う事らしい。
その龍Q城の見学に行ったことがある人が、「川の水が溢れそうになっているなら龍Q城を使えばいいじゃないか」と言ったところ、「あの施設は東京都民のためのもので、埼玉県民のためには使いません」とハッキリ言われたんだと激怒していた...という話。

まさかあの映画「翔んで埼玉」じゃあるまいし、「埼玉県民はその辺の草でも食っていればいい」ってのと同じじゃないか,,,で、本当か?  この話。

 

...また台風3号が発生し、同じように梅雨前線を刺激してまた「線状降水帯」が出来るかも知れないのに、埼玉県民が東京都民のために「見捨てられる」のはあらかじめ決まった話なのか?


我々埼玉県民の、差別と呻吟の苦難の日々は、一体いつまで続くんだろうか?

 

 

(これは自分のマックOSがはてなブログに対応しなくなったので、急遽グーグルクロムのOSでアップしたものです。ネット環境も「ドンドン進化して行く」なんて言われているけど、実際にはちょっと古いシステムは捨てられて使えなくなって行くばっかりで...俺たちにはすごく不便になって行くだけんだよなあ)