今年の立秋は7日だったそうだ。
武漢肺炎とオリンピックのダブル大騒ぎの中、暑い暑いと言いながらクーラーのある部屋に閉じこもって、2021年の夏は過ぎていく訳だ。
大体の年の日本の四季の移ろい通り、最近は台風が頻繁に発生し、酷暑の体温越えの日が続き、熱中症の危険をテレビが喚き立てている。
しかし、これからは酷暑は残暑と言い換えて、圧倒するアブラゼミの鳴き声からツクツクホウシの声が増えてきて、やがてヒグラシのもの哀しい声が聞こえてくる季節。
世の中はオリンピックの騒ぎが終わり、大人はお盆休み、学生は夏休みの真っ最中でもあるんだが...そんなお盆休みにも武漢肺炎の暗い影が差して、世間は帰省や気晴らしの旅行もままならない。
去年に続いて、今年も「我慢の夏」は続き、それは「立秋」になっても「秋分」を過ぎてもおそらく変わることはない。
「ついこの前田植えをしていたばっかりなのに」と感じる田圃には、稲の穂が黄色く輝き始め、間も無く一面の緑から黄金の海へと景色を変えるだろう。
体感気温に変化はなくても、日本の風土は確実に「秋の風景」を作りつつある。
...季節は確実に変わって行く。
そんな時の流れも季節の変化も、十分経験して来たはずなのに...幾つになっても、秋になると人は置き去りにされた寂しさを味わうことになる。
季節は流れ、時間は過ぎ...取り残された気分の俺は、途方に暮れて酒を飲む事の繰り返し。
うん、...もう直ぐ、酒のうまい季節が来るんだよな。