ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ヒッコリーでの得意クラブ

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漫画家コンペ「バレンタインカップ」は、最後のホールでポツポツと雨が降ってきた。
雨予報とは知らなかったが、当日朝の予報では午後に振られる予報だったらしい。

ゴルフ自体はかなりまとまってきたけれど(特にパットはその前のラウンドに比べりゃ天と地の差があった)、一つ良くなりゃ一つが悪くなるという「ゴルフあるある」伝説の通り、この日はマッシー以上のアイアンがクソだった。

俺の場合、ヒッコリーアイアンはウェッジ相当の二ブリックとマッシー二ブリック...これは100yちょっとまでをカバーする。
それにマッシー2本...これは110yから150yまでをカバー。
それにミッドアイアン...150y以上だが、難しくて150y以上ちゃんと飛ぶ方が珍しい。
それにウッドのクリーク...150yから180yくらいの「予定」。
180y以上は、「たまたま」クリークが当たった場合の「ラッキー」任せの距離。

てな訳でホールを旅していくのだが、この日はマッシーがダフる・引っかかる・トップする、で話にならない...おまけにミッドアイアンと試しに持っていったドライビングアイアンが、ティーショットでもチョロして池ポチャする始末。
今回はその結果のラフやトラブルを、松村博士手製のショートマルチウッドでリカバリー出来たからなんとかなったが、やっぱりミッドアイアンやドライビングアイアンは練習しなくちゃ当たんないかなあ...

ただ、練習すると100年も生きてきたヒッコリークラブの寿命が絶対に縮まるわけだから、(寿命が来るならコースで終わらせてやりたいので)練習するのはかなり抵抗がある。

コンペの成績は、なんとか100は切って97回だったが、マッシーやミッドアイアンで池に入れたのが5~6個くらいか?
かなり糸巻きボールが失くなった。

その代わりに、ずっといい感じなのがマッシー二ブリック。
このクラブで100y前後からバーディーチャンスにつけたのは、何回あっただろう。
パットがアホだから、今までに2~3個しかバーディーを取れていないけど、普通だったら使い始めてから今までに15個以上のバーディーを取っているだろう。

このマッシー二ブリックは、昔の技術だからメッキが禿げてボロボロで、見た目は非常に汚いのだが打感は素晴らしい。
シャフトのしなりも俺の好みなのか、いつも気持ちよく振り切れる。
鉄に下手なメッキをしたこのクラブは、パイプマークが有名なスコットランドのオクタローニー製。
いかにも手作り風なバラバラの文字の刻印や、汚くしか取れないメッキの安っぽさが百年ものの味ともなっている。
このクラブで打つときには緊張感がある...「クラブのせいじゃない、俺が俺の責任でこの瞬間に集中するんだ、壊すな・ちゃんと振り切れ」と言い聞かせる。
結果は、何にしたって素晴らしい...失敗も成功も思わず笑ってしまうほど気持ちが良い。

これなんだよなあ。
結果のスコアではなく、一期一会のショットの気持ち良さや失敗ショットの申し訳無さ...目的地に着くことではなく、その過程のお話こそが、旅の面白さだと言う事。


いや、旅だけじゃなく、ゴルフも登山も人生も、だ。