ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

考えること

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8月15日というのは、考えることの多い日だ。
終戦記念日、母の誕生日で亡くなった日、酷暑が続いていても暦の上ではすでに秋...夏も青春も人生も、終わりは近いのだよ...なあ、君。

全米プロという名の地方大会は、興味がなかったのでろくに見て居なかったけど、タイガーとクラブプロのベン・カーンが注意を引いた。
でも、それまで。
これがメジャーなんてね...

最近手に入れたヒッコリークラブの中に、写真の様ななウッドがあった。
英国エディンバラで作られ、シンガポールに輸出されたクラブらしい。
かなり使い込まれた跡があるが、驚いたのはこの修理跡。
ネックからほとんどグリップまで、実に丁寧に糸で巻き上げて締め付けている。
多分ヒッコリーシャフトにヒビが入ったのが、使い続けたいためにしっかりと糸を巻いて補強したのだろう。
90~100年前の英国製のクラブだろうけれど、遠く離れたシンガポールで使われたために、替えのヒッコリーシャフトが無かったか非常に手に入り難い状況だったんだろうと想像する。

より「飛ぶ」とか「飛んで曲がらない」とかの宣伝に乗って、次々っとクラブを買い替え、2~3年前のクラブは「古くて性能悪くて使えない」なんて考える現代のゴルファーには想像も出来ないだろうゴルフクラブの姿だ。
すでに壊れた身にも関わらず、それを必死にカバーしてボールを打つために全力を尽くす...そんな古いヒッコリークラブの姿が、我と我が身を振り返させる。

「お前は俺よりもきっと長く世に残る。」
「さあ、俺よりも年上のお前を相手に、我が身の不始末の話でもしようか」

「先に逝っちまったお前は俺を恨んでいただろか?」
「遠く離れたあの人は今も元気でいるだろか?」
「俺の関わった人達は幸せに生きているだろか?」
...なあ、俺より古いクラブたち。


ウマクイカナイモンダヨナ、ジンセイッテヤツハ。