ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

甘いんだろうけれど、プーチンさん  (2016年12月13日)

イメージ 1
間もなく(多分)、ロシアのプーチン大統領が来日して、首脳会談が開かれるはず。
(まあ、直前の中止と言う話は十分あるかもしれないけれどね)

世間では北方領土の返還交渉について、「二島返還」だとか「ゼロ回答」だとか、「経済支援だけ取られて騙される」だとか言う情報が流れている。
ロシア側も、「原則無返還」とか「領土は絶対に手放さない」なんて厳しい意見を盛んに流している。

「まあ、今回も成果はないだろう」と言う意見が一般的だ。
確かに90%そうなりそうな流れだ。

だが、オレは外れるのを百も承知で違う予想をしてみたい。
それは、プーチンと言う人物が傑出した大人物であると言う前提に立っての上の意見だ。
...彼が我々俗物の想像を超えた先を見通せる英雄であったなら、と言う話だ。

結論として、歯舞.色丹にプラスして、択捉も加えた「面接2分割での引き分け」となり、日本にロシアの大ブームが起こる、と言う結末だ。
本当の分割なら国後の一部が入るが、それは国境の管理を複雑にするし、ロシア側の方が多いと言う事でロシア側の国民も納得しやすいので、「択捉迄とする」と言う事だ。

元々、日本人は心の奥底でロシアと言う国には親近感を持っている。
ソビエト」になってからは、その共産主義の為に「嫌いな国」との印象が強くなったが、共産主義勢力が権力を持つ前のロシアと言う時代の国民感情はそう悪くない。
日露戦争はあったが、「カチューシャ」や「トロイカ」「黒い瞳」などのロシア音楽の哀切なメロディーは日本人の感覚を揺さぶるものが多いし、ボルシチピロシキ・ロールキャベツなどのロシア料理は普通の家の家庭料理としても親しまれている程ポピュラーになっている。
一般のロシア人のイメージも、男は素朴で力持ち、正直で勤勉で陽気な大酒飲み...女性は少女の頃は女鹿のように美しく、大人になると頼れる逞しい豪快なオバさん....のように、決して悪い人間像ではない。
政治形態は好まれていなくても、一般レベルでは共感を持つ部分が非常に多い。

もし、プーチン氏が今の世間の予想を裏切って、こんな風に三島返還で合意してくれたら、ロシアに対する好感度は一気に上がって、ロシアのブームが起きるに違いないとオレは思うのだ。
日本人は、これを「恩」と感じて、ずっと感謝の念をプーチンに持ち続ける。
その結果、シベリア地区の住民との往来も盛んになり、ロシアの極東地区に対する旅行ブームや、極東地区からの旅行客に対する大歓迎のムードにもなるだろう。
そのブームは一時的なものでは無く、ロシアに対する好感度はずっと高レベルで保たれるだろうとと予測する。
これは長い目で見ると、ロシアに取って大変有力な「裏切らない友好勢力」の出現になり、マイナスになる事は何も無いはず。



まあね、これはあくまでオレの希望的な観測で、今の日本でそんな事思っている人は殆どいないだろう。
こうした甘い夢など、現実の政治家のレベルでは空しい戯言になるのが当たり前。
だからこそ、今世界で一番カリスマ性のある政治家、かつ柔道が好きで一部で知日派とも言われているプーチンの、「俗物の予想」を覆す大英断の「好手」を期待してしまうのだ。



さあて、現実はどんな風になるんだかねえ...