ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

アマとプロは道具もルールも変えろ!

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かって...1987年のことだ。
ジャック・ニクラスケイマン島に「ケイマンゴルフコース」を造った。
飛距離を半分にした「ケイマンボール」と言う、ディンプルの凸凹が逆になっているボールを考案して、未来のゴルフの形を示したのだ。
このコースを考えて作りだした原因は、年々発達して行くゴルフ道具...特に、「飛び過ぎるゴルフボール」の為に、アメリカプロツアーでの平均飛距離が際限なく伸びて行き、400yを越えるパー4なんか当たり前で500yを越えるパー4や、600yを越えるパー5が珍しくなくなって行く状態に真剣な危惧を覚えたからだった。
「このままでは8000yパー70や、9000yのパー72なんてのが珍しくなくなって行くのではないか?」...それではもう既存のコースでは対応出来なくなってしまうし、一般のゴルフとはかけ離れたものになってしまう。

30年前のニクラスの心配は、現状を見ると見事に当たっていたと言えるだろう。
しかし、ニクラスの創ったケイマンゴルフは、一般には普及しなかった。
その原因は...実際にケイマンボールを打ってみたら判るが、気持ちが良くないのだ。
現在使われているクラブで、ボールだけ替えて楽しむのが基本なんだが、普通のボールの様な重さが無く、飛び方そのものが美しくない。
いかにも軽い打感が、普通のゴルファーがゴルフを楽しむ第一の理由とも言える「ちゃんと当たった時の爽快感」を味合わせてくれない。
一般の普通のゴルファーは元からそんなに飛ばないんだから、飛びの快感を求める一般ゴルファーにこれを勧めたのが間違いだったのだ。
つまり、ケイマンボールはプロツアーにこそ薦めなくてはいけないボールだったのだ。
その為に、今ではケイマンゴルフは「ニクラスの失敗」と言う評価になっちまっている...残念なことだ。



で、今さらだけど暴言暴論だ。

プロは300以上飛ばしたら2ペナで打ち直しにしろ!
その為にはケイマンボールとは違う、プロ様のボールを作り、それで戦わせる。
クラブも反発規制や溝規制はもっともっと厳しく、徹底する。
(伝統に則るならパーシモンに糸巻きボールに、スチールシャフトかヒッコリーシャフトしたっていい)
7000yのパー72で、パープレーが必死の戦いになるようにする。
550yのパー5なんて誰も2オン出来ないように、450yのパー4はアイアンでは絶対に届かないように。

逆にアマチュア向けには、反発規制とボール初速規制と溝規制の撤廃。
アマはプロより飛んでもいい!
誰が打ってもバックスピンがかかったっていい!
スコアより飛距離を楽しむのはアマの特権でいい!
...「今日イチ!」なんて言って、自己陶酔でうっとりしていいのはアマの大特権。
いくつ叩いたって、それで明日からの仕事が楽しくなれば、やる気になればそれでいい。

ただし、プロを目指すものは飛ばないプロ用の道具とボールを使うこと。
飛ばない上手いヤツを見たら「ああ、あいつはプロを目指しているんだ」なんてのが当たり前になればいい。



こうでもしないと、近い将来ゴルフは滅びる....ような気がしている。