ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

第1回「二本オープン」

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今の「ゴルフ」というものはほぼ百%「スコア」という数字が基準になっている。
「パー」と言う基準打数があって、ハーフが36、ラウンドで72と言う数字が基本で、その数字よりいくつ多く叩いたかと言うのがゴルファーの優劣・肩書き・上下関係の元になっている。
だから人間的にどんなに軽薄で愚かで嫌なヤツでも、その数字が少なければ周りから優遇され敬われ恐れられて、上級のゴルファーとして肩で風を切って歩くようになる。

そしてその数字信仰が、一生懸命に真面目に努力して練習し、金を貯め、やっと出来たラウンドの機会を楽しもうとしている(普通の)多くのゴルファーを、出足の僅か数ホールの大叩きだけでその日一日をすっかり絶望と自己嫌悪と後悔の無駄な一日にしてしまう、と言うよくある現象を作る。
この数字信仰を捨てさえすれば、ゴルフと言うものは一日野に遊ぶには十分すぎる程楽しいゲームで、精神と肉体のリフレッシュに最高であり、また「次」を楽しみに待つ時間をくれるものなのに。

そんな意味でこうしたクラブ制限をして結果もポイントターニーにして、各ホールの攻略をアイデアとセンスで考えて遊ぶ...こんな「ゴルフ」がもっとあっていい。
こういうゴルフはミスそのものが楽しい...怒ってクラブを叩き付けるなんて事にはならない...だって、普通そんな距離で使わない・普通そんな使い方をしない、と言うクラブでなんとかしなくちゃならないんだから。
...それにそう言う時にこそ、そのゴルファーの本質的で根源的なアイデアとセンスが試されるのだ...臨機応変に対応する柔らかい頭とそのアイデアに柔らかに対応する身体が必要だ...大体の場合は頭は身体に裏切られ、身体は頭に失望することになるんだけど....それは決して不快じゃない。
その証拠に、ラウンド中そこら中のホールから楽しげな歓声や、悲しげな悲鳴や、口惜しそうな唸り声が聞こえ続けていたけど...どの顔もみんな笑っていたから(笑)。

実際にこの大会が上のような考え方かどうかは知らないが...会長のセベケンさん、如何かな?


で、この二本オープン、パター以外に一本だけクラブを選んでラウンドする訳だが...やはり皆さんは6番7番アイアンが多かった(男は160ヤード以上飛ぶクラブ、女は100ヤード以上、が条件)。
自分もファットシャフトの6番を選んだんだけど、スコアではなく気持ち的にこれは失敗。
ラウンド前にインチキ師匠夫人のぴろりさんに、「大叩きさんは古いクラブで徹底した方がいいのに..」みたいなことを言われて、ハタと自分の考え違いに気がついた。
「そうだよ、大体遊びだから遊ばなくちゃと言いながら、スコアを気にしてホールの距離から考えて6番なんて...ちゃんちゃら可笑しいわなあ」...それは結局「保険をかけた」ってことで、ここはそんなことは無視して捨て身で遊ばなくちゃいけない場面。
良いことを言って頂いた...次回からは必ず「え?こんなので?」というようなトンデモクラブで参戦します(笑)。

今回のラウンド、そんな6番を選んだスケベ心がOBやらシャンクやらを呼び込んでしまった。
おまけにこの日は何年振りかと言うコーライグリーンで、短いパットが全然入らない。
1番で1メートルにつけたパーパットが、グルッと曲ってボギー、2番はワンピンのパーパットが曲らずボギー、3番はやはりワンピンのパーパットが強烈に曲ってボギー....等々、まあ、パットは全然入らずにボギーを重ねるだけ。
一番短かった1メートルもないパーパットは、真っすぐ強くと打ったら向こう側の土手に当たって飛び出るし...

おまけにロングで飛ばそうとしてシャンクでOBには笑ってしまった。
それとやはりこの暑さの中の手引きカート・歩きのラウンドは、きつかった...
最後の3ホールは、かなり足に来てろくなスイングが出来なかった。

この日は通常は道が混んでいるので早めに家を出たら、夏休みと日曜日の為に10時前にコース着...それから集合時間まで2時間半、それにスタートまでに2時間....待ち時間が多すぎて、ラウンド前にかなり疲れてしまった。
それでも曇りの天気予報が外れて、日光ギラギラの晴天の中でハーフでも歩いてまわり切れたのは良かった...ちゃんと生還し、それなりに楽しめたんだから納得(今は太ももがつりそうだけど)。

しかし、今回の成績はろくなもんじゃなかったのが残念(何位だったか芝の上で寝ていたので聞き漏らした)。
こう言うことは本来得意だったのに....自分のセンスも錆びついちまったなあ、と実感。



...次回は1番アイアンかパーシモンの4番ウッドとかでやってみるかなあ...