ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

川奈ゴルフコース 富士コース (旅ゴルフ一日目)

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川奈ゴルフコースというのは、自分にとって凄く複雑な気分になるコースだった。
「歴史あるリゾートコース」「一度は行った方が良い『日本ゴルフの古き良き時代』を感じさせる名コース」「ブルドーザーなどがない時代に、人力モッコで作り上げたコース」「アリソンバンカーで有名なC・H・アリソンと大谷光明氏の設計のコース」「1928年からの歴史が凄い」..等々の評判が知れ渡っている。

私もゴルフの仕事を始め、ゴルフのプレーを楽しむようになってからよく名前を聞いたゴルフ場だった。
しかし、その全ての評判も「川奈ホテルに泊まらなければプレー出来ない」「川奈ホテルは高級なホテルで一泊+プレーフィーで10万近くの費用がかかる」と言う情報と共に、自分には縁のないものと考えるしかないコースとなった。

それが倒産等を経て、今なんとかプレー出来るようにはなったんだけど...

このコースのエピソードの一つに、「東急が伊豆急を通す時に、川奈ホテルを駅前に造らないかという誘いに対して、うちは電車で来るような客を対象にはしたくないので、と断った」というものがある。
1928年に出来た当時、車を使ってゴルフをする事が出来たのは、いわゆる裕福な上流階級・貴族階級・財閥関係の人...それがどのくらいの数いたのか知らないが、ごくごく少数の裕福な人だけを対象とするコースとしてずっと存在していたのは間違いない。
そんな時代私の先祖は、多分関東地方の田舎で田んぼを耕していて、ゴルフのゴの字も縁が無かったはず。

コースの古い歴史も、ゴルフ場のエピソードも、興味はあってもそれは自分とは本来関係ないもので、そんな所縁の場所で遊ぶ事にはどこか「場違い」であり「居心地の悪さ」を感じるのは私だけだろうか?

さて、それでも一日目は富士コース....ここは基本「歩き」で「キャディー付き」のラウンド。
1番ホールに行くと、驚くようなうち下しのホールに愕然とする。
ただし、ティーグランドに行くと打ち下しのフェアウェイの向こうに真っ青な太平洋が広がっている!
悪いけど、このバックの青い美しい海がなければ、もし後ろが関東の低山の連なりだったら...関東の奥のトリッキーな山岳コースと変わらない。
ただし、フェアウェイは広く、OBは極端に少ない。
グリーンはコーライの11フィート...カチンカチンに硬くなったコーライグリーンじゃないのに妙に転がって止まらない。

アウトの9ホール...今年初打ちであり、手術後初のラウンドだったので、左手はコックで動かないようにがっちりテーピングして固め、クラブは短く持って謙虚にフェアウェイの広い方向を狙う。
ドライバーもアイアンも飛距離は出ないが酷いミスもなく、ハーフを終わって短いバーディーパットを3パットとかのグリーン上でのミスがあったり、コントロールして優しく打った4wが引っかかってOBになったりで43。
文句無いが...正直距離はあまりないので、面白くもない。
それより、考えたより遥かに凄いアップダウンの為に、ティーグランドからの急坂を下りる度にこの日用に久しぶりに履いた革靴の中の指が悲鳴を上げる...ハーフで小指や薬指などの第2関節の皮が剥け、ついには親指の母指丘がぺろりと大きく剥けてしまい、歩くのに痛くてビッコを引く始末。
やむを得ず、テーピング用のテープなどを使って指と母指丘をぐるぐる巻き、なんとかトレッキングを続けられるようにする。

インに入って、名物の燈台のある11番のパー5をパーで過ぎると、だんだん我慢出来なくなって来た。
...安全にフェアウェイに打って行って、スコアを作っても面白くない...
15番の絶景の打ち下しのパー5に行くと、もう我慢出来なくなった。
海に落としたって、それが気持ち良ければ良いじゃない...安全に右に打てば何の問題もないけれど、海ぎりぎりに打って行ってもっと攻めたい・遊びたい...左手首は固定されているし、足はマメとテーピングでよくわからん状態になっているけど、ホールと遊ぶ事がしたい。
ティーショットはギャンブル成功、セカンドで左の海、上がって初のトリだけど気持ちが良い。
16番の名物ショートも、「謙虚に軽くのFW」なんて使わずに3アイアンでスライス打つつもりが、手首が固定されていたので左に当たり損ね...下からフェースを開いて打てないのでミス...なんだかんだでトリ...結局、インは50くらい打ったけど..満足。
左手首は、痛めずに済んで問題無し...足裏もテーピングした後は痛いだけで済んだ。

海が奇麗だった。
これが川奈の富士コースなんだな、という感想。
両足が筋肉痛で、風呂に入るのに両足裏のマメが痛いのと、左手首のテーピングを剥がすのに一苦労。

暖かく晴れて、微風...川奈には珍しい好天だったとキャディーさんも話していた。
(この日、みずお氏と一緒ならパーシモンに糸巻のつもりだったけど、夫婦二人のツーサムで初打ちラウンドという事もあって普通のチタンヘッドドライバーにツーピースボールでのラウンドだった。)

この後はホテルで食事、そして宴会...次回。