ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

キミは自殺したらダメだろう...

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他の事を書こうとしていたとき、「俳優のロビン・ウィリアムズが自殺した」というニュースを聞いた。
そして、最初に思った事がこの言葉「あんたは自殺しちゃあダメだろう!」。

好きな役者だった。
DVDを借りる時に、彼が主演のものならハズレが無いと思っていた。
子供達に大受けだったジュマンジやミセスダウト、グッドウィルハンティングやグッドモーニングベトナムや...数えきれない程の彼の映画を見た。
面白くなくて途中で見るのをやめる様な映画は無かった。

そんな沢山の彼の映画を見て、いつも残るのは「人生を諦めちゃいけない」とか「今は辛くても人生にはきっと良い事が沢山あるはずだ」、「ほら、人生ってやっぱりいいもんだろ?」なんてメッセージだった。

多分...彼の映画を見て、今の不遇な報われない人生をもう一度頑張ってみようか、なんて気になった人は多いはずだ。
そんな役を演じ続けて来た様な役者が、自ら命を絶ってしまっては....映画の力が無くなってしまうじゃないか...そんな風に感じた人が多かったんじゃないか。

彼は調べてみると裕福な家庭に生まれ、奨学金をもらってジュリアード音楽院の演劇科に学び、はじめコメディアンとしてデビューし、20代でテレビシリーズで有名になり「ポパイ」で映画デビュー...その後順調に主演映画が続き、主演男優賞のオスカーを取れなかった事以外には大きな挫折は無かった人の様に見える。
若い時期に何度かアルコール中毒で入退院を繰り返すが、克服する。
...何らかの心の問題はあったのかも知れない。
しかし、世間的に見れば十分過ぎる程に金も名誉も勝ち取っていて、類い稀な恵まれた人生ではなかったのか?

最近は年齢の為か重度の鬱状態で、再びアルコール依存症になっていたというけれど。

彼に比べるとオレなんか金も名誉もなんにも無い、明日食えなくなって行き倒れるかも知れない塵屑の様な人生なのに、まだジタバタと生きようとしている。
情け無くて格好悪い事この上ないけど...どっこい、生きている...いや、死ぬまでは生きなきゃしょうがない人生を歩いている。

人生いろいろ...なんだろうけれど。
年をとって、もうちょっと色々と格好悪い映画に出て、俺達をホロリとさせて欲しかったぞ..ロビン・ウィリアムズ....本当に、残念だ。