ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

今日から始まるねえ

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今日から2014年のゴルフのクライマックス、全英オープンが始まる。
何度も書いているけど、ずっと昔から自分にとってはこれがマスターズから始まったゴルフシーズンの、最後のお祭りと言う気がしている。

本当は暑い夏を越えて、9月・10月・11月がプレーを楽しむには最高のゴルフシーズンであり、12月の凍てつく北風が吹きすさぶ頃までは充分ゴルフは楽しめるんだけど。
昔はもっと身近に感じていたプロゴルフツアーの世界は、今ではまったく自分とは関係のない別な世界の催し物と感じているので、こんな風に「ショーの季節は4月のマスターズから7月の全英オープンまで」なんて思うんだろう。
これは自分の楽しんでいる「ゴルフ」とは全く別物の「ゴルフショー」なのだ。
ショーなんだから、当然そこには我々を楽しませてくれるテーマやドラマがなくては困る。
全米オープンがつまらなかったのは、そこに何の意外性も逆転のドラマも演じている人間のドラマも感じなかったからだろう。
「再現性」を極限まで作り上げたスイングをしたアスリートが、淡々とスコアを作って行っただけの話だった。

私個人が初めてゴルフと言うものに触れて魅力を感じたのは、30半ばと言う年齢であった為か「これは大人こそが楽しめるゲームである」という部分が大きかった。
つまり、年端も行かない若造にはこのゲームを本当に楽しむ事も、上達する事も難しい...逆に言えば、若いパワーが無くなっても積み重ねた経験と技術で若者を圧倒する事が出来るゲーム、と思ったからだった。
もう30半ばを過ぎると、どんなにそのスポーツを愛して努力していても反射神経とスピードは衰えて行きスタミナも消えて行く。
ほとんど全部のスポーツでは第一戦を退き、競技者としての楽しみの喜びも縁のないものとなってく。
...それが、ゴルフだけは違う。
30過ぎで初めても第一線で戦う競技者になれるし、それは50歳でも充分戦える...そんな風に感じていた。

が、しかし現実のゴルフの世界はどんどん違って来てしまった。
競技と言う競技で勝つのは社会経験どころか人生経験もろくにない10代のガキばっかり。
そんな競技ゴルフには人生経験なんぞ全く関係なく、勝つのに必要なのはパワーとスピードとずるさと無神経さ...それにゴルフを好きなだけできる金が必要なだけ。

そんな世界がすっかり嫌になってしまったんだと思う...日本アマだろうと日本オープンだろうと、誰が勝とうと勝手にやってれば、と言う気分。
自分のゴルフは色々な遊び方を考えて、興味は尽きないしまだまだ飽きもせずに楽しむ事が出来るけど、プロゴルフの世界やツアーがどうのこうのには全く興味がなくなった。

ただ、メジャー競技だけは...マスターズ、全米オープン全英オープンだけは別(全米プロはいらない)。
ゴルフ界最高のショーとして楽しみたいと思っている。
ただし、役者達には後世に残るドラマを演じて欲しい。
全米オープンの様な一人芝居はいらない。

ハラハラし、共感し、失望し、一世一代の決断や、二度とない様なラッキーや、神の悪戯の様な珍ショットや、諦める事のない執念や、万策尽きた悲しみや、成し遂げた結果をただ喜ぶ...演者達のそんなドラマを期待したい。

今年の全英オープンは、結構因縁を持った役者が揃ったし...
今日からの4日間が楽しみだ。