ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

また,今年のマスターズが始まる

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今週はマスターズウィーク。

最近はほとんどゴルフの試合中継なんか見なくなった自分だが、マスターズと全米オープン全英オープンは必ず見る。
特に、この4月のマスターズは別格の楽しみを感じている。

全英オープンには、古来ゴルフが始まった時から変わらない「自然との戦い」というイメージがある。
たとえどんなにボールや道具が進化しようと、昔から変わらない風と天気と温度の変化がゴルファーを苦しめる。
荒れ地のようなコースの上で、ちっぽけな球を必死な顔で打ち続けるゴルファーの、運の強さまで試される試合だ。
ここには、年老いた古武士のようなゴルフの神様がいる気がする。

それに比べると、全米オープンは人間が考えうる様々な人工的な試練を造り込んだコースで、最新の道具と技術と体力で対抗するゴルフ技術オリンピックというような気がする試合。
この試合は、人間が意図的に作られたサディスチックな状況にどこまで我慢できるか、という我慢比べ大会でもある。
...ここには意地の悪いSの女神様がいるのかも。

それに対してマスターズは、あまりゴルファーが苦しむ様子を見せることが無い「お祭り大会」のようだ。
勿論、固く速いグリーンや絶妙に効いた池や木々はゴルファーを悩ませるだろうが、トリッキーな地形から来るトラブルショットや、狙うか刻むかの判断を要求する場面が多くて、見ているものを飽きさせない。
一切のラフを無くしたというコースは、ショットの良し悪しのみを競わせて面白いと思うし、アーメンコーナーの面白さも他では見られないドラマを作り上げてくれる。
花が咲かなきゃ鉢ごと持ってくるとか、クリークには青い塗料を大量に流すとか、本当にテレビ向きの人工的な舞台作りではあるけれど、春先のお祭りにはそんな大会が似合ってる。
ここには一杯飲んで気持ち良くなった、気まぐれなゴルフの神様がいるようだ。

明日からの大会、世間じゃタイガーが一番人気だが、私は去年はババ・ワトソンを推したので、今年はブラント・スネデカーを推しておこう。
さあ、あの曲が聞こえるのが楽しみだ...睡眠不足が続くけど。