ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

左肩をボールの所に持ってくる

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「左肩をボールの所に持ってくる。ゴルフはここから始まる。」...アーノルド・パーマー

いかにも、ボールを「強打」して一世を風靡したパーマーの言葉だ。
そして「左肩をボールの所に持ってくる」、すなわち「十分肩を回す」ということは誰でも知っているゴルフの常識である。
そして10代20代なら、何にも意識しなくたって左肩はボールの位置を行き過ぎて回る。

しかし、40代を過ぎると何時の間にか、それほど肩は回らなくなってくる。
そして殆どのヘボゴルファーは、自分の肩が回らなくなったのを気がつかずにゴルフを続けている。
「手がちゃんと上がっているんだから、大丈夫。」と思って。

もし若い頃からゴルフをやっていて、今が40代50代なら自分のゴルフの写真を見比べてみればいい。
以前と同じ所にクラブが上がっていると思っても、左腕が年とともにどんどん曲がって来ているのに気がつくだろう。
自分では同じ所に上がっていると思っているのは、ただの錯覚に過ぎない。
肘を曲げて、手を上げているだけの事。
だから飛ばなくなる。
だからどんどん余計な所に力が入る。
だから今までに無かったミスが増える。
...そして、ゴルフがつまらなくなる。

勿論、年齢とともに身体は硬くなる。
しかし、70代80代にならない限り、左肩は回そうと意識すれば回るのだ。
問題は、「左肩をボールの所まで回そう」と思わないで、「楽をする」こと。
ゴルフに対すると「慣れ」と「甘え」から、ひょいとクラブを持ち上げて振ろうとする。
...多くのレッスン書にも、「八分の力で」とか「コントロールショット」とか、「余裕を持って」とか「力の入れ過ぎは良くない」とか書いてあるので、「楽に振るのが正解」と刷り込みされてしまっている。

ゴルフのスイングは、緊張するべき所は緊張し、力を入れるべき所は力を入れなければ、ボールは飛ばないし言う事も訊いてくれない。
パーマーの言う通り、まず左肩を十分回して、それからなのだ。

試しにボールを置いて、そこまでゆっくり左肩を回してみるといい、中年になれば特別身体の柔らかい人以外は力を入れないとそこまで回らないものだ。
自分の普段のスイングを思い出して欲しい。
そこまで肩を回すのに、力が入っているだろうか?
入っていなかったら、普段のスイングは「楽」に流れて、左肩が十分回らず、手だけで担ぎ上げていたという事。

これでは、パーマーの言う「ゴルフ」は、始まっていなかったのだ。
基本の基本とは言うけれど、まず「ボールまで左肩を意識してまわしてみよう」。
昨日と違うゴルフになるかもしれないから。

もし、左肩がボールまで回らなかったら、練習場にボール打ちに行くより先に、柔軟体操やストレッチを十分やって、「左肩がボールの所に行く」ようにすること。