ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ヒッコリーアイアンの秘密

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皆さん、メリークリスマス!
と言ってもキリスト教徒でもない自分には、あまりピンと来ないのだけど。

そんな時に、「レジェンド」KUROさんに大変貴重なコメントをを頂いた。
...あの、自分に大衝撃を与えてくれたヒッコリーアイアンを、分析してくれたのだ。
そのKUROさんのコメントを、私へのクリスマスプレゼントとして改めて発表させて頂く。


「大叩き男さん

ヒッコリー#2測定してみました。

ロフト25゜ライ59゜ 38.4inch 429g C6.3 400cpm 2600kg-cm2 

ロフト、ライ、長さ、重量共に現代のDG-S200装着の4番アイアン相当ですが、クラブ慣性モーメントは軽めで2600kg-cm2はヘッドが軽いし故のCバランスでしょうか。

異常なのは振動数で400cpmあります。
DGならX600相当位でしょうか(^o^)
これはヘッドが軽いからでもありますが、近代ヘッドが付いたとしても390cpm程度でしょう。

軽めのヘッドに撓まない一様な超硬の手元調子のシャフトというのがポイントですねv(^-^)v


シャフト径は一番細い部分で0.5inch!でヒッコリー 打ち込んでも折れないのがこの太さ。故に必然的にこの硬さが当たり前。


クラブ重量と長さ、ロフトは現代と変わらない。人が振るにはこの位が経験的に定まったのでしょう。
シャフトが実用強度から重くなるからヘッドが軽い→MOI値は低くなり、故に振りやすい。

という感じです。」


MOI値とは、KUROさんが研究し、発見した独自のクラブ調整の理論です。
これで調整すると、全てのクラブが同じ感覚で振る事が出来る、不思議な理論です(自分でもやってもらいたいんだけれど、調整の申し込みが殺到していて大忙しのようなので...)

このKUROさんのコメントで、自分が一番注目したのが振動数。
つまり、今の基準の振動数でシャフトの堅さを分けると、明らかにDG-X600相当の「超」硬シャフトになるというのだが...
実際に振ってみると、重さは感じても堅さというものは感じない。
スチールやカーボンの堅いシャフトのような、カチンカチンの鉄棒を振っているような感覚は全く無い。
ただ全体に竹箒のように撓る感じがする「太い」シャフトという感じだ。
それは数値と違って、手元調子とか先調子というものではなく、「全体に撓る」感じなのだ。
そして、意外に振りやすい(それは、クラブが勝手に上がるところに上がり、降りたいところに下りてくる感じ)のは、Cバランスのためだというのは理解出来る。

面白いのは、以前(1980年代半ば)「フェザーウェイトバランス」のクラブが、一瞬世界中で流行った事がある。
これは普通のDバランスのクラブを、AやB・Cバランスにして、超軽量化すると、誰でも使えるし、飛ぶし、スイングも安定するという触れ込みで売り出したものだった。
はじめはプロでもこれを使って「素晴らしい効果があった」なんて記事もあったんだけど...
このブームは一年も持たずにあっという間に終わった。
原因は、元のクラブからこのクラブに換えると、換えた当初は素晴らしい結果が出るのだが、この軽さに練れてしまうとかえってスイングを崩し、飛ばなくなるから。
...クラブ全体の総重量も極端に軽くしていたので、身体を使わずに手先だけで簡単に楽して打つようなるからだと言われた。

ヒッコリーアイアンは、このフェザーウェイトシャフトと同じようにバランスはCバランスでも、クラブ全体の総重量があるので手先だけでは打つ事が出来ず、またそのシャフトの特性として急激な手の動きをし難く、それ故いきなりでもちゃんと打てたのではないか、と思う。

...さて、そうなるとこのヒッコリーアイアンに近い感触のアイアン探しは難しいなあ...
やはりシャフト独自の特性が、この振りやすさ(自分にとって)を生んでいるのだとしたら、この数値に近いスチールシャフトなんてあり得ない訳だし・・・

もし、あのヒッコリーアイアンの感触のゴルフを楽しみたいのなら、数人の方に教えて頂いた、現在でもイヒッコリーシャフトアイアンを作っていると言う、アメリカの「ルイビル」社をはじめとする2~3のメーカーから直接購入するしか無いのかもしれない。

う~~~ん。
悩ましい...といってもこれも楽しみのうちだけど(笑)。

どなたか、使う予定の無い使用可能のヒッコリーアイアンをお持ちの方、私の手持ちのパーシモンドライバーやウッドと交換してくださるなんて人はいないだろうか?