ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ゴルフを「最悪」にした日本

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「ゴルフを悪くしたのはアメリカだが、最悪にしたのは日本だ」
この言葉は以前広く世界で言われていた言葉だが、多分イギリス辺りで言われ始めた言葉だということは想像出来る。
アメリカが悪くした」というのは、服装であったりマナーであったりが、いわゆる「大人の紳士的なゲーム」を「カジュアルな楽しみのゲーム」にしてしまったアメリカへの非難ということのように思われる。
が、その後の「最悪にしたのは日本」というのは...

先日書いた「6インチ」という悪しきローカルルールについて記事を、ブログ友達のTさんが紹介してくれた所、そちらへのコメントの中に「6インチをやって何が悪い」という趣旨の書き込みがあった。
その書き込みの主は、現在シングルハンデの8で、5下を狙っているというゴルファー。
そのシングルゴルファーが「6インチをやって何が悪い」「カジュアルウォーターや池ポチャの処置と同じ」「あるがままがいいなら池の中から打て」と書いて来た。
カジュアルウォーターや池ポチャに対するゼネラルルールと、コース都合のローカルルールの混同。
奇麗な芝の場所ので6インチの問題を救済処置とする感覚。
あるがままがいいなら池の中から打て、という幼稚で馬鹿なたとえ(池に入れたら、ワンペナでルール通りにドロップするが、6インチにもワンペナ足すのなら理解出来るが)。
こういう感覚の人が、もし練習して技術的に5下のシングルになれたとしたら、どういうことになるのだろうか。
殆どあらゆるコースで競技以外は許されている6インチルール。
ルールで許されているのだからと、ボールに触りまくる5下のハンデのシングルゴルファー。
良いスコアでは回るだろうきっと...申告スコアでは。
しかし、心あるゴルファーは眉をしかめながら、軽蔑とともに触った数だけスコアを足して「本当のスコア」として記録するだろう。

「日本が最悪の形にしてしまった」というゴルフは、どういうものか。
金田武明氏は、接待ゴルフやゴルフ用語の乱れを上げている。
もちろん最初は「接待ゴルフ」が諸悪の根源だった。
これによって、「バカ高いプレーフィー」「召使い代わりのキャディーの仕事」「媚びから来た6インチルール」「同じくOKパット」などの、本来のゴルフとはかけ離れたローカルルールが定着してしまった。

おまけに、ゴルフがようやく一般の人が楽しめるゲームになった時に、コースが客のスロープレーの解消に丁度良いと、それらのインチキルールを積極的に採用し、(ゴルファーとしてみられていなかった)客は客でそれでスコアが良くなると喜び、ついでに池やワンペナゾーンからはさらに客の進行を良くさせるために、300ヤードも先に前進ティーを設置して、プレーイング3やプレーイング4のインチキローカルルールまで作ってしまった。
ここで本来のゴルファーともいえないような「スコアだけ」を気にする客のご機嫌をとりながら、日本のゴルフは「発展」して来たという訳だ。
6インチで触りまくり、前進ティーで笑っちゃうような誤所からのプレーを認め、下りの50センチのパットにOKを出し、ついに世界最悪の日本のゴルフの完成となった訳だ。

我々が本当のゴルフを楽しむのなら、これらのインチキローカルルールをコースに変えさせなくてはいけない。
そんなインチキルールを、喜んで利用したがるゴルファーになってはいけない。
もし現在こういうルールを利用しているのなら、これからは誇りを持って自分だけはこんなルール(絶対にゼネラルルールではない)に従わないようにする。
もちろん、現在はコースが絶対に前進ティーからしか打たせないような所も多いので、その時はしょうがないがそんなコースには2度と行かないことだ。

それで出たスコアは本当の自分の「ゴルフ」のスコアだ。
インチキをして出したスコアは「ゴルフ」のスコアではない。
そんなスコアで自慢なんぞするゴルファーには、絶対になってはいけない。

ゴルフを楽しむのなら。