ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

悲しみの多古オープン...2

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こんな日にゴルフなんかしちゃあいけない...って典型の天気だった多古オープン。
初めてオープンコンペに参加する、という同伴競技者が二人いた。
60過ぎの強面大柄のX氏と、細身で49歳というM氏。

M氏は某有名コース二つのメンバーということで、プレーぶりもマナーも申し分なく、この寒さに唯一人身体がよく動いていた。

...問題はX氏。
良い人なのだ...それは間違いない。
きちんと挨拶し、オープンコンペに初挑戦ということで謙虚でもある人だった。
しかし、本当に驚いたことに、グリーン上でゴルファーならほぼ100パーセント常識として知っているようなことを知らなかったのだ。
「知らなかった」ということは、たまりかねて注意した時には驚いたような顔をしてすぐにやめたから。

はじめはパットをしようとした時に、カップの向こう側をのんびりと横切っていくX氏だったが、たまたまだろうと思って立ち止まるまで待っていた。
が、どのホールでも、他の人がパットの構えに入っているのに、のんびりとカップの反対側を自分のボールの方に歩いていく...全く他の人のパットには関心がないように。
たまりかねて、「止まってください」と声をかける。
「あ、申し訳ない」と、それからは動くのを注意するようになった...ところが今度はカップの真っ正面で、こっちを向いて立っている。
思わず手で、もう少し横にと頼む。

それからはカップの向こう側にはいなくなったが、今度は他の人がアドレスに入っている時に自分のスコアを大声で数えだす。
「いーち、にーい、さーん、フォーオン..だったな!」
アドレスに入った人は、やはりその声が終わるまでパットを打てずに待っていることになる...しかし、終わったと思ってパットしようとバックスイングに入ったとたんに、「あ!ファイブオンか!」とやられて、思わず30センチのパットを外してしまった時には、声が出てしまった。
「すみません、スコア数えるのは他の人がみんなパット終わってからにしてください!」
この時、一番年長だったSさんは喧嘩になるかもしれない、と思って緊張したと後で言っていた。
でも、Xさんは本当に知らなかったらしく、「ああ、ごめん、ごめん」と言ってそれをしなくなった。

そして極めつけの事件は最終ホールのグリーン。
X氏の携帯が鳴った。
それに出たX氏は、なんとグリーン上のその場で大きな声で話始めた!
パットをしようとしたM氏は固まってしまうし、さすがに温厚なS氏が切れて、「あっちで話して!」と後方を指差す!
するとX氏はグリーンから一歩離れただけで話を続けた。
さすがにこれだけ見てしまうと、考えざるを得ない。
人は良さそうなX氏だけれど、クラブやプレーを見ていて(少なくても10年以上はゴルフをやっているだろうに)誰も彼にそんなことを教える人はいなかったんだろうか?
彼は多分接待ばかりされて、ゴルフを続けて来てしまったんじゃないだろうか?

彼がこれから、今までと違う人たちとゴルフをする機会が多くなれば、大きなトラブルが続発するのは目に見えている。
ゴルファーにとって、ゴルフを始めた時にそういう当たり前のことを教えてもらわなかったのは、非常に不幸なこと...彼の様子を見ていると、そんなマナーを本当に知らなかったように見えたので、本気で心配している。
だから、彼は「トンでもゴルファー」というより本当は「不幸なゴルファー」と言った方が良いかもしれない...

そういえばもう一つびっくりしたのが、とあるホールで隣から打ち込んで来た若い男、我々の間に黙って歩いて来て、こちらが皆2打目を打とうとしている中で、いきなり黙って自分のホールに打とうとした!
こちら4人のボールの間にあるボールをだ!(こちらはみんな唖然としてしまった)
思わず「待て!待て!」「こちらが皆2打目を打ち終わるまで待っていたらどうだ!」
その男、なんでそんなことを言われるのかわからない、という顔できょとんとして立っている。
...この多古方面って、こんな訳のわかんないゴルファーが沢山生息しているのか?

パーティーでは料理も美味しく、うちの組ではパーの間に上手くトリやダボを叩いたM氏が、ハンデにハマって6位に入賞!
なんとふぐ刺しをゲットしたM氏、家族にも喜んでもらえたそうで...これでオープンコンペにハマったゴルファーが一人増えた(笑)。

くだんのX氏...パーティーの前に帰ってしまった。
オープンコンペが良い経験にはならなかったかもしれないな...残念。