ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

世に盗人の...

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「世に盗人の種は尽きまじ」なんて言ったのは、石川五右衛門だったっけ...

性善説を基本に、「自分が審判」であり、ルールよりマナー...紳士たることを基本にしたはずのゴルフとういゲームにも、いるんだよね「悪党」の「盗人」が。
特にそれが競技ゴルフ...それもジュニアや上級者の試合で目立つ、というんだから情けない。

長くゴルフに関わる仕事をしてきた関係で、そういう「インチキ」や「不正」「ズル」、あるいは悪質なテクニックなどを知る機会は沢山あった。
まじめに真剣にゴルフをやっている人たちが、そんな人間に遭遇したときに驚かないですむように、見聞したそんな人間達のテクニックのいくつかを紹介しよう。

一番多いのが、「卵を産む奴」...「産卵男」だ。
ボールが林やラフやトラブルになりそうなところに飛んでいっても、大抵ボールは打てるところにあったりして、ロストやアンプレヤブルになることはまず無い。
テクニックは、まず簡単な所のは蹴ったりクラブでちょんと動かして打つ。
ひどいところにあった場合は、先にボールのところに行って拾って良い場所にさりげなくドロップする。
ボールがなくなった場合は勿論卵を産む訳だ。
以前、あるプロが林の中に入ったボールを「あった!」と行ってナイスショットした後、そのプロの使っていたのと同じボールがもっと奥で見つかって、問題になったことがあった。

それから、聞くのが「ティーアップ男」。
これは以前所属していたコースでのクラチャンの試合でのこと。
ある選手が深いラフに入ったボールをこっそり「長い緑色のティー」でティーアップして打ったのを、違うホールのグリーンにいた選手が見かけて、問題になったことがあった。
ハンデは5下、名の知れた男だった。
この選手は失格の上、コースを除名になった。

そして良く聞いたのが「コイン投げ」。
つまり一番先にグリーンに上がって自分のボールを拾い上げたら、さっとコインをホールの近くに投げるんだそうだ。
まあ、これは打ち上げの砲台グリーンでなくては無理なんだけど。
自然に見つからないように投げるのには「ちょっとコツがある」と聞いて、笑ったものだった。
同じような手口で「おはじき」とか言うのもあった。
これはボールをマークしてから、コインをおはじきのように指でホールに近づくように弾くんだそうだ。
こうなると、ちょっとした芸だよなあ...

そして最近多いのが「消しゴム野郎」。
ジュニアの試合から問題になっている、よくあるテクニックらしい。
手口は簡単で、マーカーにサインをもらった後に「消しゴムで消してスコアを書き直す」というもの。
大人の試合でも結構ばれて問題になることがあるという。
(プロの試合でも見つかってプロ資格停止なんてのがニュースになったっけ.)
普通、マーカーも自分がサインした相手のスコアなんかを、成績発表後に気にしてチェックしたりしないものなあ。

まだまだ、テクニックは沢山ある、というのを聞いた相手がプロやトップアマだったから、ひょっとすると問題の底は深いのかもしれない...
こういうことをする人達の「ゴルフ」というものに関する考え方は、「スコア至上主義」「唯スコア主義」で、他には何も無いんだろう。
我々には縁がないし、関わり合いたくもない世界だけど、やっている人間がいるのは事実。
知識としては知っておいた方が良いだろう。

でも、こういう人達、ゴルフが楽しいんだろうかね?