ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

オークションでポチッたアイアン

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「道具で上手くなれるなら」と言ったって、今回は「上手くなりたいから」ポチッたもんじゃない。

今まで競技ではエースで使っていたクリーブランドのTA-3が、R&Aの溝規制の表で明らかな競技使用「NO」表示だったのが問題の始まり。
以前の高反発のドライバーの問題と同じように、これがホームコースの月例でも使えなくなるんなら、使っている事自体が「インチキ」呼ばわりされるのが嫌で新溝規制対応アイアンを探していた。
ただ最近の新アイアンはキャビティーが深く、ロフトが立ち、自分の好きな黒トップの様な打心地のアイアンが見当たらない。
マッスルバックで打感の良さを歌っているものもあるにはあるが、とても高価で今の自分には到底手が出ない様なものばかり。

なので少し前にホンマのPP737を手に入れた時には、その打感の良さと銅下メッキの丁寧な作り、操作性の良さに惚れてエースにするつもりだった...R&Aの表には「ホンマ」の欄にも古いこのアイアンは載っていず、新溝規制もセーフだろうと思っていた。
しかし、このアイアンの復刻版に広告に「新溝規制にも適合」とわざわざ書いてあったので、疑問が出て来た...じゃあ前のは適合してないの?、と。
それでもこのPP737は気に入ったので手放す気は無かったが、ちゃんと「YES」として表に載っているアイアンで打感が良くて安いものがあれば手に入れてみたい気があった。

そんな気持ちでオクを何となく探していて見つけたのが、新溝規制適合で「打感の良さ」の評判が高く、値段も手頃であったミズノのMP32...「面白そう」と思ったのは、養老製で4~7番がMP60で8~PがMP32と言うコンボアイアンのセット。
MP60も打感の評判は良いし、優しさとボールの操作性でも評判が良かった。
シャフトはDGのS200で問題なし...程度も悪くなく、「養老製」と言うのは誰かの注文生産と言う事で、ライ角の違和感さえ無ければある一定の基準で数値が揃っている可能性が高く、ライ角が合っているかどうかだけがギャンブルだけど、送料込みで25000円なら,,,。

やって来たアイアンは、幸いにもライ角が自分にも違和感が無かったのでとりあえず正解だった。
そして昨日PP737と、このミズノのアイアンを持って練習場で400球程打って来た(普段は200球も打たないので、これはかなり多い球数...それもアイアンだけで)。

あくまで、これは自分のようにヘタクソで打ち方に癖が合って好き嫌いの偏った、バカヂカラ自慢の男の思いこみによる感想として理解して欲しいが....意外な結果だった。

まず、今まで使っていたウェッジで身体をほぐしてから、いきなりMP32のピッチングを打ってみる。
スパッと切れた感じで当たり、いい球が出る。
ヘッドの抜けがものすごく良く、感触も柔らかくてボールにくっつく感じ...そして左に引っかからない。
このピッチングと同じ番手はホンマでは10番...これを打ってみると、MP32より更に柔らかい打感でボールがくっつくが、左に巻気味のボールが多い....(実際にコースで使ってもちょっと左に行きやすかった。)
8番、9番のアイアンも実に感触は良く、左に巻かずに真っすぐに出るし、弾道も納得出来るし、飛距離も妥当と感じる...同じものをPP737では、更に柔らかく感触は良いものの、やはりやや左に巻く事が多い。
このコンボアイアンは、8・9・PがMP32のマッスルバックで7~3がMP60のハーフキャビティー
前に使っていたTA-3もハーフキャビティーだったが、これはデザイン的にキャビティーぽいと言うだけで、打感は普通のマッスルバックと全く変わらなかった。
7番からのMP60もTA-3に似た浅いデザインのハーフキャビティーに見えたので、打ってみるまで打感は同じ様なものだと思っていた。

ところが!
MP32の8番まではビシッ、ビシッと締まった音でボールを捕まえていたアイアンが、7番からのMP60になった途端...「ベタン」「ペタン」という音になった!
「何だこりゃ?」と、色々と打ち方を変えてみるがいい音が出ない、いい感触がこない、抜けが良くない、打損ねの弱い球が多い。
何よりも8番までの糸を引く様な奇麗な強い球筋に比べて、なんとも軽く高い...。
自分が悪いのか?...と、持って来たPP737で7番から3番までを打ち比べてみた。
100対0でPP737の圧勝!(勿論自分の感覚で、ね)。
打った打感の柔らかさ、掴まりの良さ、球筋...いずれも、一見薄くて難しそうなPP737の方がミスも少なく、思った方向に飛び、また曲げたい時も言う事を聞いてくれる。
対してMP60の方は、余程上手く掴まるといい感触が出るが、その時のボールは意図に反して高く弱そうなボール...合間に「ベタン!」「ペタ!」なんて情け無い感触がたくさん...

PP737の3番や4番が当たっているんだから、そんなに自分のスイングがおかしいはずは無いんだけれど...むしろ、MP60でいい音を出そうとすると、極端に振りに行かなくちゃいけないみたいで自分としてスイングがおかしくなるし、気持ち悪い。
ただ、8~Pのアイアンに関してはMP32の方が安心して振れる...シャフトがMPはDGのS200、ホンマがDGのR400と言うのも関係しているのかも知れない。
結果として、このミズノのアイアンでは使いたいのはMP32の3本だけ...これで25000円は高かった、か(笑)。

それにしても、色々と打ち比べてみてホンマPP737の打感の柔らかさに感心した。
あの「もちっ」とくっつく様な黒トップとは違うが、柔らかくフェースにくっつく様な打感は実に気持ちが良い。
ネット上で調べた限りでは、MP32と言うのは打感が柔らかいと言う事で1~2を争っているようだったけど、ホンマのPP737の方が段違いに打感が良い。

てな訳で、もういいや。
これを越える打感のものが見付かるまではホンマのアイアンをメインに使おう...ただ、ショートアイアンでの掴まり過ぎがこのMP32の8~Pで是正されるなら、ホンマのPP737 プラスMP32のコンボセットもあり、かと思う...これは次回のラウンドで試してみる。

そう言う結論になると、アマチュアの公式試合に出る予定も実力も無い自分が新溝規制に合わせるなんて事が馬鹿馬鹿しくなってくる。
ウェッジだってそう...新溝規制似合わせるつもりでクリーブランドのウェッジは、皆手放してしまったが...失敗だった。
あのウェッジ達は、かの「激スピンウェッジ」と呼ばれたもののように、猛烈なスピンがかかったりボールが削れるなんて事は無かったんだから。
そんなアイアン達が使えなくなるのは2024年....その頃には自分はもう死んでいるか、ゴルフはやらなくなっているだろう。
あと10年、自分はバカらしい溝規制に左右される事無く、打感優先の「気持ちいい」ゴルフを楽しむ方がいい。

無駄な金を使って、新兵器を買うのはもう結構...あ、ドライバーだけは「欲」が出るかも知れないけれど(笑)。