12月1日に、漫画家の内山まもる氏が亡くなっていた、というのをニュースで知った。
彼とは、いけうち誠一氏の主催するバレンタインカップで知り合い、何度か一緒にラウンドもした。
コンペの度に顔を合わせ、挨拶をするくらいで、親しく話をするような付き合いではなかった。
しかし、端正なゴルフ漫画を描く人で、ゴルフに対する情熱も知識も深い「端正な」ゴルファーであった。
身体がどこか悪いような様子は無く、本人も健康には自信があるように見えたのだが...
本当に突然の死であったと聞く。
残念だ。
今年は、若いエリオット後藤が逝き、2007年には同い年の沖圭一郎が逝った。
バレンタインカップも、もう何人の仲間を無くしただろう...安藤しげき、石川賢...
私のようなイラストレーターよりも、漫画家の方が締め切りなどのプレッシャーやエネルギーの消費は大きいのかもしれない。
しかし、膨大な数の漫画家志望者の中から生き残って、数十年現役として仕事を続けて来た彼等は、悔いない人生を送って来たのではなかろうか。
私の立場から言えば、彼等プロの漫画家達は羨ましい存在だ。
「漫画」という世界に通用するカルチャーの担い手であり、かつ漫画として発刊されたものはその作品として、半永久的に伝えられて残されて行くだろう。
私はプロのイラストレーターとして、38年の間仕事を続けて来たけれど、自分の作品として残し、伝えて行けるものがあるだろうか...
殆ど全ての仕事が、消耗品として消えて行ったのが寂しい。
もっとも、自分の考えの中には、そう言う仕事を長く続けられて、ここまで生きて来られた事が「作品だ」なんて気持ちもあるんだけれど..
内山さん、どうだったんだろう。
あなたの人生は。
同い年の仲間、小堀洋、松田一輝、古川一郎、西山幸男の同輩達、身体に気をつけてくれ。
いけうち誠一氏、宍倉ユキオ氏、堂上まさし氏、他の先輩方、くれぐれもご自愛を。
そして、石井さだよし氏をはじめとする、バレンタインでの若手の方々、健康を過信しないで気をつけろよ...
まだ、死ぬには早すぎる。