ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

ゴルフに一番向いていないのは...

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「結局、ゴルフに一番向いていないのは、お気楽なロマンチストだ。」...バーナード・ダーウィン

...今まで、何度も「ショットの前にはいいイメージを持て!」とか、「ボールがピンに向かって飛んで行くイメージを持て」とかいう「ゴルフの名言」を書いてきたのに、今度はまるで反対の言葉だ。

「おいおい、いったいどっちの言う事が正しいんだ?」なんて声が聞こえてきそうだ。

この言葉、摂津茂和氏は「詩人的気質の者は、ゴルフに不適」と書いている。
「詩人的な気質」も「お気楽なロマンチスト」も同じ意味。
つまり、「お気楽な夢想家」とでも言えるようなゴルファーの考え方を戒めているのだが、「ショットを打つ前に持つべきいいイメージ」と「お気楽な夢想家が持つイメージ」の違いがわかるだろうか?

ショットの前に持つべき「良いイメージ」とは、かって「自分がする事が出来たベストショットのイメージ」を思い浮かべる、ということ。
それに対して「お気楽な夢想家のイメージ」というのは、例えば「テレビで見た超一流プロのショットのイメージ」を思い浮かべたりする事。

自分に経験のあるベストショットをイメージするという事は、その時の身体の動きや気持ちの持ち方、ヘッドの走り、ボールの感触などを思い出す事で、その時の良いスイングを再現しようと言う方向に働く。

それに対する「夢想家のイメージ」は、テレビで見ただけとか、雑誌で読んだだけのスーパースターのスーパーショットを、自分も打ちたいというだけで頭に浮かべている。
それは、自分のスイングや状況に何のつながりも無く...裏付けの無い期待と、土台の無い技術でそれを再現しようなんて言うのは、ただの愚か者の愚行とでもいうもの。
そういう考え方のものは、いつまでも愚かな失敗を繰り返して反省せず、ゴルフを上達するという事に最も向いていない、とダーウィンは言うのだ。

とはいえ、思い返してみると自分ではそんな事はしょっちゅうやっている事...とんでもないライから、プロじゃ絶対にやらないような「お馬鹿ショット」を繰り返し...それでもたまに、そんなトンでもショットが上手く行くから面白いなんて思ったりしている。
「良いイメージを持て」なんて言われて、自分のベストショットなんかを頭に浮かべるはずも無く、昨日見たフレッド・カプルスのパワーフェードを打ってやろう、とかT・ワトソンばりの切れのあるティーショットを、なんて気持ちで打つ方が圧倒的に多い。

つまり、俺自身こそ最もゴルフに向いていない「お気楽ロマンチスト」じゃないだろか...
そう、残り250ヤード、ラフに入ったボールを池越えでグリーン狙い、なんて状況だったら、「池に入れても4オン出来るし、上手く行けばイーグルパット打てるし...」なんて事考えて、馬鹿なショット打つのは自分だし(笑)。
(それも10回失敗したことは忘れて,たった1回成功した事だけ覚えている)
まあ、たとえゴルフに向いていなくても、それはそれなりにゴルフを楽しめるんだからいいじゃありませんか...なんて開き直ってもしょうがないんだが。

ともかく
この言葉、「ゴルフを追求する人」は、絶対に「お気楽なロマンチストになってはいけません。」

は、多分正しい。