海からの風
揺れる麦わら帽子
娘達の麦わら帽子は、何時も結局濡れてしまって
ロープに吊るされている
麦わら帽子が、洗濯物用の紐にぶら下がっている頃は
娘達は昼寝の時間か読書の時間
タープの下の日陰のベッドで、それぞれ思い思いに時間を過ごす
目の前の海と空はどこまでも青く蒼く...
時間は都会と全く違った進み方で過ぎて行き
麦わら帽子は、楽しそうに風に踊る
その日なん本目かの缶ビールは、氷でよく冷やされて
喉を通り過ぎるビールの感触が夏を実感させてくれる
海の夏はこうして過ぎて行き
海に行けない今年の夏は
風に揺れる帽子の夢を、今頃になって俺に見させる
...そして、今日何本目かの缶チューハイ
台風一過の缶チューハイ
ペルセウス座流星群の缶チューハイ
明日は真夏のゴルフだ缶チューハイ、と。