ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み(イラストレーター渡辺隆司のブログ)

なるようにしかならないけど、それが人生...せめて酒に唄って行きますか

2009 日本オープン

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日本のツアーはあまり見ることも無くなっていたんだけれど、日本オープン最終日面白かった。
一応はナショナルオープン...その国の最高の試合という位置づけで、ゴルフが続く限りゴルフの歴史に残る試合。

見たのは後半になってからだけど、優勝争いをしていたのは今を盛りの石川、ツア-6勝の中堅プロ今野、9年目で未勝利の小田の3人。

先に回っている小田は飛ばしが自慢のプロらしいが、調子が良いらしく小技にも冴えを見せている。
最終組の石川、今野は抜きつ抜かれつでスコアをあげる。

石川より30ヤード以上飛ばない今野は、100ヤード前後からのショットをことごとくピンに絡ませる切れを見せ、石川はここぞというところで入れてくるパットの冴えに非凡なところを感じさせる。

プレーオフ、それぞれが三者三様のゴルフで面白かった...小田はドロー~ドローでグリーンを狙い、石川はフック~フェードでグリーンを狙う。
飛距離で二人に劣る今野にとっては、18番だけのプレーオフはハンデが大きすぎたようだ。

そしてプレーオフ2ホール目の最終パット、今野も石川も気持ちのこもった凄みのあるパットだったと思う。
そして小田が入れた2メートル弱のパット...無名の男が歴史に名を残すパットとしては、良く打ったと思う。
これで小田龍一というプロゴルファーは日本のゴルフ史に名を残し、今日からは有名人としてゴルフ関係の雑誌やテレビにデビューすることになるだろう。
9年間未勝利のプロゴルファーとしては、最初の勝利が日本最高のメジャーであったことは、その他の試合5-10勝分に値する勲章だ。
これを機会に、本当にブレイクして誰でもが口にする有名選手になるか、ただの「フロックだった」で語られる選手になるかは小田次第。
あちこちから呼ばれて、自分がこれで一流の選手になった、なんて浮かれていたらそれで終わりだろう。
この次の試合もその次の試合も連勝するつもりで、死ぬほど練習し、気合いを引き締め、「今しかチャンスはない」という気持ちで臨み続ければ、本当に彼の時代が来るかもしれない。
一度つかんだ女神の髪の毛は、死んでも離してはいけない...好漢に、謙虚なる戦いの連続を期待する。

それにしても、結局最後まで優勝に絡んだ石川、大したものだと思う。
そして、日本に帰ればやはり「飛ばし屋」として認められるあの飛距離...特に飛ばし屋でもないケリー・ペリーのおじさんがフルショットではなくても、彼と同じ飛距離を飛ばすアメリカツアーのレベル。
やはり、目線は世界に置いておかなければいけないなあ...
もちろん、小田だってこれで満足せずに世界を見つめれば...